交代でお風呂に入って、時間もあるので映画を観る
途中でとんっと左肩に重みが来たと思ったら翔太がもたれかかって来た
顔を覗き込めば翔太は可愛らしく寝息を立てている
「翔太?」
「んぅ」
「だめだな、こりゃ」
映画もあと少しだし、見終わったら起こそうと思って画面に視線を戻す
翔太の体温に心地よさを感じながら映画を見終わり、エンドロールを眺める
ふいに翔太が身じろぎをする
「さむ……」
ソファの端にかけてある毛布を取ろうと、翔太越しに右手を伸ばす
近づいた体温に反応したのか、毛布に手が届いたところで、ぎゅっと抱きつかれた
「っ!……しょうた?」
「……ん」
無意識の行動とはいえ、心臓に悪すぎる
「しょうたー?」
「んぅう…………」
毛布をかけながら呼びかけるも、翔太が起きる気配はない
「しょうた?起きて、ベッドで寝よ」
「んんー?、」
半分瞼があがった
「あべちゃ…?」
「起きた?ベッド行こ?ね?」
「んやぁ、さむい」
なんとか起こして寝室に誘導しようとするも、さらに体重をかけて抱きついてくる
「ちょっ!翔太……うぉ、おも」
俺は仰向けに倒され、翔太は頭を俺の胸に乗せて抱きつき、再び眠りについてしまった
「はぁ、………まじか」
いくら翔太が小柄とはいえ、照みたいなマッチョでもない俺では、もう起き上がれない
なんとかして翔太の全身に毛布をかけてやり、肩まで覆えば、翔太の頬が緩む
「んぅ、あべちゃ、あったか…」
「はいはい、それはよかった……はぁ」
さっきから煩い心臓の音を少しでも鎮めたくて、翔太の髪をゆっくりと撫で続けた
今夜は長い長い夜になりそうだ
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可愛いなあ可愛いなあ(語彙力なし