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「好きな人いるんだよね」
私の好きな人はそう言った。
『そうなんだ!』
誰?と聞く勇気など無かった
ヒントを伺うことすら怖かった
そんな連絡をして1週間。
クラスは違うけれど毎日話すようになった
「葵」
そう私の名前を呼ぶのは”雄幸”という男の子
「今日は好きな人と話せたよ 」
『そうなんだ!おめでと』
そんな報告などはいちいち要らない
でもそんなことを言うことはできない
「葵~部活体験いこ!」
後ろからまた私の名前を呼ぶ声が聞こえた
小学校からの親友の紗奈だ
私,雄幸,紗奈,他4人が小学校の時からずっと仲良くしていた
高校生になって1週間
仲良しメンバーは全員同じ高校
まぁ田舎だし仕方ないよね
「また明日」
雄幸はそういって校庭の方まで走っていった
小学校からサッカーを続けていて,高校でもサッカー部に
入るらしい
______
『紗奈はどこ入るの?』
「紗奈はバド部かな,でも後行ってないの吹部だけじゃん!」
紗奈ともクラスは離れたけれど,部活動体験は必ず一緒に行っている。
この関係が保てるか不安だ。
『うちは吹奏楽部かな』
「中学もそうだったしね!」
私は中学の部活は吹奏楽部だった。
なんとなく入って活動を続けていくうちに
音楽が何よりも好きになった
中学一年生はパーカッションだったけど
オーボエの子が転校してしまい私が掛け持つことに。
高校でもオーボエをやりたいと思っている
『じゃあオーボエ行ってくるね』
「うん!」
______
『すみません,オーボエ希望したいんですけど…』
恐る恐る近くの先輩に聞いた
「本当!?ここ数十年オーボエ奏者が現れなくて!」
「あ,私2年の羽深 茜って言います!パーカスしてるよ!」
『あ,中学の時にオーボエとパーカス掛け持ってて』
「本当!?吹部入ろうと思ってる?」
『…はい』
「やったー!じゃあ暇だろうし他の楽器やってて!
あ,オーボエ吹いててもいいよ!」
『分かりました』
よかった,優しい人で。
______
『紗奈,どうだった?』
夕焼けの光を浴びながら話を持ちかける。
「ん~,無しって感じ」
「紗奈はバド部!」
『そっか』
「でも絶対疎遠にならないから安心して!」
『じゃあ,信じるね』
部活が離れるのは寂しいけどきっと大丈夫。
<気づいてよ。>
日比乃 葵
羽島高校1年C組
吹奏楽部よりオーボエ
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