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その週の休日、俺たちは近くにある小さな病院に向かった。涼太は少し緊張しているようだった。病院に着いて受付に行った。受付には顔が整ってる男性が居て、名札には『目黒蓮』と書いてあった。…あれ?点が1個多いような…?気のせいか。
「こんにちは。今日はどうされました?」
「あ、えっと…」
「この子のカウンセリングを受けさせに来ました。」
「カウンセリングっすね。了解です。こちらに名前をお願いします。」
そう言って目黒さんは診察表を渡す。涼太は恐る恐るそこに自分の名前を書いた。
「…はい、書けました。」
「ありがとうございます。えっと…?」
「みやだてです…宮舘涼太。」
「あ、すみません。俺漢字苦手で…」
「よく看護師なれたな。」
俺は小さい声でぼやくと、涼太が俺の頭を軽く叩いた。
「いて。」
「翔太、失礼でしょ。」
「サーセン。」
俺たちの会話を聞いて、目黒さんはアハハっと笑った。
「いいですよ宮舘さん。ホントにその通りなんで。」
「…すみません。」
「いえいえ気にしないでください。…患者さんいないのですぐに呼び出しがかかると思います。」
「分かり、ました。」
「じゃあおかけになってお待ちください。」
そう目黒さんに言われて、俺たちは椅子に座った。
「なぁ、受付の人めっちゃイケメンじゃね?」
「確かにな、まぁ俺の方がイケメンだけどな!」
「ふっかうるさいよ。」
「阿部ちゃん最近辛辣だよねぇ!?」
「まぁいい人そうで良かったじゃん。」
「あの人が担当する訳ではなさそうだけども。」
「そうだった…」
「馬鹿なの?」
そんなくだらない会話をしていると、前から看護師さんが来た。さっきの目黒さんとは違ったイケメンで、足が長い。
「お待たせしましたー、宮舘、さんで合ってますか?」
「…はい。」
「ありがとうございますー!他の方々は?」
「連れです。半場強制に連れてこられて…」
「俺らの優しさなんだが?」
そう俺が言うとその看護師さん…『ラウール』さんはきゃははっと笑った。
「いい友人さんですね!僕の学生時代は1人だったからなぁー」
「へぇ、珍しい…じゃない、意外っすね。」
照がそう言うとラウールさんはまた笑った。
「僕人見知りなんですよー、まぁめめになおして貰ったんだけど。」
「…めめ?」
「あぁ、すみません!さっき受付をした目黒のことです。いつもめめって呼んでるからつい。」
「いいですね、友達って感じで。」
「はい!…っと、すみません。長く話しすぎました。担当の方へ案内します。…宮舘さん以外の方々はどうされますか?」
「俺らは待っとこうか。舘さんだけで話したいこともあるだろうし。」
「そうだね。俺らここで待ってるから、必要になったら連絡して。」
「…うん。」
「じゃあご案内します。宮舘さんどうぞー」
ラウールさんがそう言うと涼太は後ろからトコトコとついて行った。