──とある、”異世界”でのお話。
sha「おい、その程度かー?」
nk「なわけないでしょ、こっから」
sha「そうこなきゃ」
とある、隣国同士の総統達。
2つの国は敵対していて、総統2人だけで殺し合うことも珍しくない。
そう。
これは訓練なんかじゃない。
単なる殺し合いなのだ。
お互いのことが大嫌いな、総統2人の。
sha「っはー…ちょっとキツくなってきたか」
nk「やっぱりシャークんもまだまだだね」
「来世に期待したら?」
sha「それはこっちのセリフだ」
弓を引かれても、避ける。
ナイフで切りかかってきても、避ける。
終わりの見えない戦いだ。
お互い傷1つ付いていない。
数時間と戦っても。
終わりは側近が迎えに来た時だ。
今まで何十回やったか。
側近の方が呆れてるくらいだ。
br「シャークん。そろそろ終わり」
sha「はー?まだまだなんだけど」
br「まだ安静にしてろってきんときに言われたでしょ…」
シャークんの方はついこの前…いや、しょっちゅう大きめの怪我をしている。
sm「Nakamuも終わりだ」
nk「別にいいでしょ、もうちょっとくらいやらせてよ」
sm「はー…またきりやんに怒られるぞ」
「傷は付いてないといえ、Nakamuは体が弱いんだから」
Nakamuの方は生まれつき体が弱い。
そう、どちらも何かしらデバフはかかっている。
お互いその事は百も承知だ。
それでも気にせず、毎日のように。
厳密には1週間に4日ほど。
nk「…仕方ないな、今日はここまで」
sha「つまんね、ま、また明日な」
nk「ん」
そうして解散する。
それでも、それぞれのデバフは大きい。
怪我が余程大きければ、傷口が開いたり、更に酷くなったり。
体が弱いから、動きすぎると咳は勿論、更に状態が悪化することも。
勿論それぞれの側近や医師、兵士でさえ止めている。
だが相手は総統。
勝てる訳がなく、そんなの気にしないと言った顔でまた立ち向かっていく。
…戦闘後のNakamu達の様子はというと。
nk「あ”ー…めっちゃ動いた…ッごほ、」
sm「Nakamu!…だからあんま動くなって言ってんのに」
nk「いいの、俺がやりたくてやってんだから」
「…それに、そのうち俺が本当に動いちゃダメな時には、お前が止めてくれるだろ?」
sm「それは…そうだけど…」
nk「だからいいじゃん」
「そうなったらシャークんに伝えてよ、もう戦えないって」
sm「……」
スマイルは何も答えなかった。
いつかNakamuがそんなことになってしまうのが辛いのだろう。
Nakamu本人も、そうなることは分かっている。
でも、好きなことをやり遂げたいの一心で。
nk「まぁ、とりあえずきりやんのとこで今日の診察してもらお」
sm「…そうだな」
「また怒られるかもだけど」
nk「ちょっとー?w」
こんなに楽しくしていられるのもいつまでか。
Nakamuはいつか自分が寝たきりになる。そんなことまでは把握している。
自分のことは自分が1番わかってるんだから。
…その頃の。シャークん達の様子。
br「シャークん、本当に大丈夫なの?その傷」
sha「大丈夫だって、Broooockは心配しすぎ」
「今更傷口が開くくらいで何も思わねーよ」
br「…向こうも体が弱いからいつか戦えなくなるし」
「シャークんも今までよりもっと大きな怪我したら戦えないからね?」
sha「そんなんわかってるって」
「だから今のうちにやらせてよ」
シャークんがそんなに怪我をする理由は簡単。
訓練して、Nakamuに本気で勝とうとしていること。
もう1つは、任務先で。
Nakamuには傷1つ付けず付けられず。
それはお互いが強すぎるから。
でも任務先では、少々油断することが多々あり、それで傷をつけられてしまう。
br「…本当に気を付けてね」
「任務の回数もちょっと減らしとくよ」
sha「そんなんしなくていいのに」
br「いいの」
「シャークんが何も出来なくなるくらいなら、今のうちでしょ」
sha「…まぁそうだな」
骨折は何度も経験している。
今まではほとんど全治するのには期間が短いものばかりだった。
でも、中には全治に1年以上前もかかるものもある。
その場合には、本当に安静にしていないといけない。
…それでも、好きなことやり遂げたい。
br「さてさて、それじゃあきんときにどうなったか診てもらいますか〜」
sha「えー…」
「めんどくさいんだけど」
br「駄目」
sha「…ちっ」
br「舌打ちしないでねー?」
「ほらほら行くよ」
sha「しゃーねーな…」
2人とも医師は必須。
病弱で、怪我人で。
それでも、やりたいことはやる。
我儘な総統2人。
𝒏𝒆𝒙𝒕↪
コメント
4件
デバフありながらも戦うの戦闘狂だ… 絶対仲良いやn
流石喧嘩組だ...すこすこのすこですわ(???)