レインと肩を並べて、他愛もない話をしながらふたりで笑いあって歩いていたわたしは、あっというまに自分にあてがわれた部屋の前に着いてしまって――なんだかレインと分かれるのがすごくさびしくて、おもわず彼の袖口をつかんでしまっていた。
自分の無意識の行動にはっと気づいて顔を赤くしていると、レインのくすくすと笑う声が降ってくる。
「おいおい海春、あまりかわいいことをしないでくれ。おまえと離れられなくなるだろう」
そう言って、少年みたいなうれしそうな笑顔で、レインはわたしの頭をなでてくれる。
こういうなにげないときに、彼が王族として人前に向けるときの笑顔でない、彼本来の飾らない笑顔を浮かべてくれるのがうれしかった。
こうやって、彼がずっと楽しそうに笑っていてくれるように――わたしが、彼の背負うものを一緒に背負って、そばで支えていけたらいいなって思う。
いとしい人と寄り添って、その人と笑いあ**********
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