それに偽装妊娠はいつでもやめられると自分に言い聞かせた、「流産」したことにしてもいいし、引っ越ししてまったくどこか他の場所で新たな人生をはじめてもいい
妊婦であること唯一の事があたしを「生きている」と実感させてくれる
あたしを心配してくれる人はどこにいないのだから、けれどもう少しの間、この偽装劇を続けていたい
でもそのうち心の中で誰かが、あたしに語りかけるようになった
「妊婦偽装はこれほど楽しいのにどうして止めないといけないの?」
「どこかから赤ちゃんを連れてくればいいんじゃないの?」
そして自分が産んだ子だとして育てればいいのよ
あたしは絶対良い母親になれる
そう・・・・
あんな毎日ダラダラとフードコートで子育ての愚痴や旦那の愚痴しか言わないあの幼稚園の母親連中よりもずっと・・・・
その二日後俊太から連絡が来た
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