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テントに戻ってみる。
彩香さんが涙目で、紅茶のペットボトルを飲んでいた。
「どうしたの」
「ここまで塩味がきついとは、思いませんでした」
なるほど。
それに気づかず、つい飲んでしまったと。
口に入った程度かもしれないけれど。
「もうちょっと回復したら、また出ます」
とのことなので、僕は取り敢えず海に戻る。
海は海で、未亜さんと美洋さんが何やら怪しい動きをしていた。
シュノーケル装備で浮かんだまま、時々潜るという感じ。
「少しは魚がいるのです。とりあえずキスとメゴチは発見したのです」
「獲れそう?」
つい聞いてみる。
「無理です。せめて釣り竿と仕掛けとエサと……でなければ、槍みたいなものがあれば何とかなるでしょうか」
「槍ではなくて、銛なのですよ」
銛は使用してよかったかなあ。
少なくとも、海水浴場内では完全にアウトだと思うけれど。
「そういえば、あのテント、さっきから微妙に注目を浴びているのですよ」
そう言われて、それがうちのテントの事だと気づくのに、ちょっと時間がかかった。
「どうして」
「ちょっと異国風の美少女2人。1人は中学生だけれど、綺麗で可愛いし、もう1人は知らなければ女子高生には見えるのです。どちらも色白で、タイプは違うけれど美少女。なので、さっきから声をかけようかと、男性数人が様子を伺っているのですよ」
えっ。
「なら戻らないと」
「心配いらないのですよ。2人とも、そこそこ術も使えますし、本気になったら、普通の男性ではまずかなわないのです」
でも、そう言われると気になる訳で。
言われてみれば、確かに2人とも綺麗だし可愛いし。
ちょっと海で遊びながら、様子を気にしてみる。
言われてみると、確かに不穏だ。
妙に何度も横切る、高校生か大学生風の男子がいる。
1組ではなく、3組くらい。
時には、ちょっとテント内を覗いて見たりもしているし。
うーん。