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テントの方を気にしつつ、波で遊んでいると。
ついに高校生風男子2人組が、彩香さんに声をかけた。
髪をちょい金髪にしたりして、いかにもちゃらい感じだ。
彩香さんが、何か返事に困っている様子。
なので戻ろうかと、僕は海の中を歩き始める。
遠浅なので、結構沖まで来たから戻るのに時間がかかる。
下が砂で足を取られるし、泳ぐにはちょっと浅いし。
テントの方は、先輩が起き出したようだ。
何か一言二言言った様子。
男2人は、その言葉で何か背後を見て。
そして慌てて逃げていった。
何があったのだろうか。
そう思いつつも、テントに戻る。
「大丈夫だった?」
彩香さんが小さく頷いた。
そして背後から、先輩が。
「大した事じゃない。ただのナンパだ」
「ああいうタイプ、どうも好きじゃないんです。変な事しか考えていない感じで」
「という訳でさ、軽ーく幻影を見て貰った。筋肉ムキムキ、日本語わからん風の怖そうなパパの姿をさ。あっさり逃げていったよ。根性無い奴らだ」
なるほど。
未亜さんが言っていたのは、こういう事か。
そして美洋さん達も戻ってくる。
「そろそろお腹が空いたのですよ」
「ちょっと早いですけれど、喉も渇きましたし」
「よし、それではお昼な」
先輩はクーラーボックスを開ける。
「まず水分だ」
500ミリのペットボトルに、半ば凍った状態の紅茶が入っている。
そして巨大タッパーには、それぞれ御飯と黄色っぽい煮物。
「今日は冷たいカレー。御飯も今日は、普通の冷たい奴だ」
今日の食器は、重ね合わせ式の小型タッパーだ。
それにスプーンで、御飯とカレーを盛る。
「いただきます」
メインはトマトで、具はズッキーニと茄子と鶏胸肉かな。
トマトの酸味と、種類不明なスパイスの香りが口の中に広がる。
辛さはそれほどでもなく、香りとトマトの酸味が特徴的な味。
暑い夏に、凄くよくあう。
「なお昼飯代は100円徴収な。後でいいから」
そんな値段でいいのだろうか。