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「…それにしてもなんでリリは旅人になったの?すぐ旅人になろう!って思いついたわけでもあるまいし…」
「あはは……実は、家を追い出されちゃったから、どうしようかと思ってたら旅人になろうって思いついただけだよ…」
「え!追い出されたの!まだ成人してないような見た目の子を…!許せない!」
「まあまあ…いろいろ事情があったんだよ!…それよりさ、逆に聞くけどなんでベリーは商人になったの?」
「んー…私の故郷は小さな村で、ひっそりと暮らしてたんだけど、ある時国同士の戦いに巻き込まれて、壊滅状態になったんだ。」
「……」
「そんなとき、通りかかった商人さんが、無償でいろんな物をくれて、村を治す手伝いもしてくれたんだ。商人なのに、お金も払ってもらわないで働くなんて、馬鹿みたいだけど、すごいかっこいいと思ったんだ。それで、ある時どうしてここまでしてくれるのか聞いたら、困ってる人を助けるのは当たり前、だって。すごいよね。それで、私もあんな人になりたいって思って商人になったんだ。」
「……」
「まあ、お金が欲しいっていうのもあるんだけどね!うちの村の特産品を売ることでもう大儲けだよ!」
「ベリー…ベリーはいい子だねぇ…」
「え急に何…?」
私は自分のため、旅をしてるけど、憧れの人になりたくて、お金が欲しくて旅をしてるなんて、かっこいいなあ。あー…旅してよかった。
「ついた!ここがカゼシオの街だよ!」
「わあ〜!すごく大きい…」
「じゃあリリ、またいつか会おう」
「うん。またね、ベリー」
「はあ〜…」
今日は色々あってつかれたな〜。まあ、楽しかったけどね。……それにしても…久しぶりのベッドだ!ここ1週間くらいずーっと野宿かベリーの牛車で寝るかだったから、ふかふか…とはいえないけどそこそこやわらかいベッドは嬉しい!カゼシオの街に大きな宿屋があってよかった…お金必死に貯めといて良かった〜!うーん…疲れたし、もうねちゃお……