桃赤 微黄赤 青黄
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長編
桃くん視点
「桃くんもう別れよっか」
最愛の彼女から突然言われたその言葉。意味がわからなくて
「なんで別れたいの?俺の事嫌いになった?」
なんて聞いても帰ってくるのは
「ごめん。」
その一言だけ。
「悪いところなら治すから、だから別れたくない。俺赤いないと生きていけないよ、」
「桃くんならいい人見つかるよ。
ごめんね。今までありがとう。」
何も言っても無視をされ、君はドアを開けて出ていってしまった。
追いかけようとしたけど、これ以上君に無視されたら俺の心は持たない。涙が溢れてくる。俺は赤がこんなに好きなのに。
赤くん視点
「桃くん別れよっか」
突然言った俺の言葉に驚きながら
「なんで別れたいの?俺の事嫌いになった?」
そんなことを言う恋人。桃くんのことなんて嫌いになるわけない。むしろ大好きだ。でもこんな俺といても桃くんのためにならない。
「悪いところなら治すから、だから別れたくない。俺赤いないと生きていけないよ、」
口では
「桃くんならいい人見つかるよ。
ごめんね。今までありがとう。」
なんて言いながら、ドアノブに手をかける桃くんが居ないと生きていけないのは俺の方なのに。
君は引き止めてくれるのに全部無視してドア開ける。
こんな最低な振り方をした俺を追いかけに来てはくれなくて、追いかけて貰えないなんて当たり前なのに、心のどこかで君を待ってる自分が嫌で、そんな自分を振り切るかのように俺は家へと走った
あれから3日俺は何をする気にもなれなくて、写真フォルダーに有る桃くんとのツーショットをずっと眺めてた。ほんとに未練しかないな。
でもこれでいいんだ、桃くんに自分は似合わないと言い聞かせながら、流れてくる涙をふいた。
付き合っていた頃から桃くんは、たくさんの人に好かれてて、俺よりも素敵なたくさんの美人な人が桃くんにアピールをする日々、桃くん自身はウザそうにしてるけどやっぱり俺なんか似合わないって思ってしまう毎日。隣にいれることは幸せなのに、桃くんはたくさん愛を伝えてくれるのに、俺は不安になってしまう。そんな気持ちで君のとなりにいたくなくて、まだ好きなのに最低な振り方をしてしまった。3日前のことを思い出すともっと涙が出てくる。ずっと泣いててもダメだと思い 気分転換にスマホを見たら大切な友人から連絡が入っていることに気づき、LINEを開いた。
桃くん視点
赤に振られたあと何をする気にもなれなくて、無理やりにでも閉じ込めてしまえば良かった、あの時追いかけてれば良かったと後悔する自分が情けなくて、
なにか食べようと思い冷蔵庫を開けてみたが案の定何も入ってない。
「そりゃあ3日間外に出てないもんな」
そう言いながら身支度を整え家を出る。
久しぶりの外は天気が良くて、俺のことをバカにしてるようだなと思った。
赤くん視点
LINEを開いて黄くんとのトークを開く
『赤〜聞いてくださいよ!』
『青ちゃんが!』
『あれ?赤返事返してくれないんですか〜?』
『なにかあった〜?』
『僕なんでも相談なるからね!』
などの俺を心配してくれている文が送られていた。良い友達を持ったなと思いながら、
『黄ちゃんごめんね!』
『ちょっといろいろあってさ笑』
とLINEを返す。そしたら直ぐに既読が着いて
『赤やっとみた!』
『3日も返信来なくて僕びっくりしたんだからね?』
『ごめんごめん笑』
『ねぇ赤なんかあったでしょ?』
『何も無いよ〜笑』
『嘘つかないでください!赤が3日も連絡返さないなんておかしいです!』
さすが黄ちゃんだなと思いながら心配させたくない俺は嘘をつく。
『いや!ほんとに何もないよ笑』
『じゃあ今から家行っていいですか?』
やばい。家に入れてしまったらバレてしまう。3日間家事を何もしてないから、大量の涙をふいたゴミ、カップラーメンのゴミ、ほかにもいろんゴミ散らかってしまっている。すぐに片付けられる量じゃないと思った俺は
『無理無理!また今度ね?』
『ねぇ赤絶対なにかあったでしょ?』
『僕そんなに頼りないかな?』
『ほんとの事教えて欲しい、 』
そんなことを言われたら言うしかなくて、
『家に来て欲しくないから、カフェでも行こ?そこで話すから、』
『わかりました!絶対来てくださいね! 』
とりあえず行くしかない、行かないと黄ちゃん怖いからな、
「赤ー!やっと来た!」
「黄ちゃんごめんね!ちょっと準備に時間かかっちゃって、」
「許してあげますよ!とりあえず座ってください!」
「うん、」
「それで赤?なんでそんなに目が腫れがってるんですか!?それに、ご飯ちゃんと食べてる?痩せすぎだよ、、」
「いやーえっと、」
なかなか話さない俺に黄ちゃんは、
「話してくれるまで返さないから」
腕を捕まれ言われてしまうともう言うしか無くなった。
俺の話を黄ちゃんは、優しく頷きながら聞いてくれた。
「そんなことがあったんですね、」
「ねぇ赤、赤は桃くんのこと好き?」
「好きだよ。でももう桃くんは俺のこと嫌いだと思う」
「そんなこと絶対ない!桃くんはずっと赤のこと好きだよ」
「なんで黄ちゃんがそんなこと言うの?分かるわけないでしょ」
「分かる!僕は赤が思うよりも赤と桃くんのことを知ってるんだよ。何年一緒にいると思ってるの?ずっと桃くんのは相談されてきてるし、何度も赤の惚気聞いたことがある。」
「この3日間桃くんから赤のことでLINE来てるんだよ?ほら」
そう言ってLINEを見せてくれる
『黄!赤から連絡来てないか?』
『来てないですけど、何かあったんですか?』
『嫌なにも、赤から連絡来たら教えてくれ』
『分かりました!』
「ほらね?好きじゃない相手の心配なんかしないよ。」
「でも俺、酷いこと言ったのに、」
「そんな簡単に桃くんは赤のこと嫌いにならないよ」
「赤、まだ好きなら桃くんに謝りな。後悔したくないでしょ?」
「うん。俺桃くんに謝るよ。これで何言われても気にしない。黄ちゃんありがとうね」
「いいんですよ!いつでも相談乗るからね!」
おれはいい友達をもったなと思いながら桃くんのうちに向かった。
桃くん視点
あれから、スーパーにきて、いろいろ食材を買っていく。赤の好きなオムライスにしようかなと食材を取っていくが、赤は居ないんだと思い出し、落ち込んでしまう。
いつも買い物には赤が隣にいて、なにを作るか話しながらやってたな〜と思いながら、自分の生活には赤がなくてはならないと改めて思う。
今からでも赤にやり直せないか聞きたくてもLINEはブロックされてるし、着信拒否になってるし、家に行くことも考えたがなかなか勇気が出ない。そんな自分にため息をつきながら、レジを済ませ、家に帰ろうとする。
赤くん視点
黄ちゃんと別れたあと桃くんの家に来てみたけど、インターホンを押しても誰もでて来なくて合鍵を使って中に入ろうとするけど、桃くんと別れた時に置いてきてしまったことを思い出した。とりあえずドアの前で待つことにした。
1時間くらいたってそろそろ帰ろうと思った時、
「赤、?」
と、大好きな人の声が聞こえてきた。
桃くん視点
暗くなってきたと思いながら家に早足で帰る。
家が見えてくると玄関の前に人がいるのが見えた。
宅配便かな?と思いながら歩いてると俺の大好きな赤色の髪が見えた。
いるわけないと思いながらも少しの希望にかけ全力で走った。
「赤、?」
肩で息をしながらそう尋ねると大好きな君が
「桃くん、」
「どうして?いるんだ?」
「迷惑だよね、ごめん、話がしたくて、」
「いや全然迷惑じゃないし俺も話がしたいと思ってた。」
「とりあえず家入ってくれ」
「うん。」
大好きな人が玄関の前にいて話したいと言ってくれてる。このチャンスを逃しちゃおけないとおもったおれは家へと入れた。
赤くん視点
3日ぶりの桃くんの家。綺麗好きな桃くんには珍しく少し散らかってた。
「ソファー座ってて」
そう桃くんから言われ座る。少しするといちごミルクを持って彼が来た。
「はい。赤すきでしょ?」
「うん。ありがとう。」
「ねぇ?なんで俺の家の前にいたの?」
「えっと、」
「まず3日前は何も説明せずに出てってしまってごめんなさい。あんなことしといて図々しいかもだけど、まだ俺は桃くんのことが好きです。」
「えっ?マジで言ってるの?」
あーあ。やっぱり俺の事嫌いなんだ。
あんなことしちゃったもんね、、
桃くん視点
頭が追いつかない。嫌われたから振られたと思ってたのに。まだ俺の事を好きなのか。あまりにもわけが分からなさすぎて、思わず
「えっ?マジで言ってるの?」
と言った。そしたら赤は悲しそうな顔で
「そうだよね。ごめんね。俺あんな酷いことしておいて図々しすぎるよね。」
「俺が伝えたかったのはそれだけだから、ほんとにごめんなさい。もう合わないようにするね、」
「待って赤っ」
「そういうつもりで言ったわけじゃない!」
「えっ?」
「俺も赤のことが好きです。もう一度やり直してくれませんか?」
赤くん視点
俺のことを嫌いだと思ってた元恋人がまた告白してくれた。そんなの答えは決まってる。
「こんな俺で良ければ」
そう言うと桃くんはすごい嬉しそうな顔で「赤愛してるよ」
と言いながら抱きついてきた。
「俺も」
と答えながら彼の胸へと顔を埋める。
桃くん視点
俺は彼女に戻った赤を腕に抱きながら、ふと思いついたことを聞いてみる
「赤はなんで俺を振ったの?」
「えっと、怒らない?」
そう上目遣いで聞いてくる彼女が可愛すぎて抱いてる腕に力を込め言う
「もちろん怒らないよ」
「えっとね、桃くん俺より素敵な人達にモテてるから、こんな俺が横にいていいのかなって思っちゃって」
「赤は世界で1番素敵な人だよ」
「でも、」
「赤が心配ならずっと家で過ごす?外を出る時には必ず2人でずっと一緒。それなら安心するでしょ?」
「うん。でも桃くんおしごとは、?」
「家でもできるから大丈夫だよ」
「だったら一緒にいたい、」
「もちろんだよ赤」
これでずっと一緒。
俺だけの物
コメント
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解説 桃くんは赤くんを閉じ込めて、自分だけのものにしたかった。あえて綺麗な女性を自分の近くに置いて赤くんが嫉妬するように仕向ける。作戦通り赤くんは嫉妬して、自分に自身を無くす。ここで赤くんが別れを切り出すのは予想外で軽くパニックになるが最終的には一緒になれる 的なこと書きたかったんです👏長いの読んでくださりありがとうございます🙇🏻♀️⸒⸒