2j3j短編集

「な、なんで、、、」

俺はそう呟く。だって俺はあいつらに生贄だって言われて、昨日か今日か詳しくはわからないけど、

燃やされたのだ。死んだはずだった。

なのにどうだ。俺は生きている。最初は都合のいい夢だと思った。ここが天国なのかと。しかし、体の至る所に包帯が巻いてある。自覚したら痛みも出てきた。生きているのだ。しかしどうして。

「起きたか。」

そう声がした。声がしたほうを向くと白髪の赤い目をした細身の男が扉の前に立っていた。

「俺は葛葉。吸血鬼。お前を気に入ったから助けた。」

何を言っているのかわからなかった。生贄を助けるなんて。それこそそいつが殺されるようなものだろう。

「お前の名前は。」

そう言われた。まるで何も考えるなと言われているみたいに。

「、、、ローレン。」

俺は本当はまだ生きていたかった。ここは下手に抵抗するより、従ったほうが生きていられるだろう。

「ローレン、なんでお前は生贄にされたんだ。」

そんなことを聞かれる。

「、、この赤い髪と、緑の目が神にピッタリだったらしいから。」

本当に言われたことだ。赤髪と緑の目は珍しかったのだろう。

「ふーん。」

葛葉は気の抜けたような返事をした。

---

こんな話見たい