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リオはドラゴンとの生活にすっかり慣れていた。ドラゴンの名前は「ラグナ」。初めて卵から出てきたときの小さな姿からは想像できないほど、ラグナは成長を遂げ、立派なドラゴンへと変貌していた。紫色の鱗はさらに艶やかに輝き、金色の瞳は鋭さを増して、まさに伝説の存在へと近づいていった。
リオ自身も、魔法の力を以前にも増してコントロールできるようになっていた。ドラゴンの成長を助けるために使った魔法は、すべて自分にも反映され、特に自然の魔法に関しては、今やほとんど制限なく扱うことができる。空気を操ることで風を起こしたり、火を起こすことはもちろん、瞬間的に空間を移動する「瞬移」や、物体を一瞬で再構築する「形態変化」など、どんな場面でも頼りにできる魔法の使い手となっていた。
「ラグナ、今日も訓練をしてみようか?」
リオは朝日が昇る前に、ラグナとともに村の外れにある広場に向かった。ドラゴンの訓練にはリオの魔法が重要な役割を果たしていた。ラグナは魔法で自分の体をサポートしてもらいながら、さらに強力な力を発揮する方法を学んでいるのだ。
「グルル…」
ラグナはリオの言葉に応じて低く唸ると、翼を広げて大きな跳躍を見せる。その動きは力強く、まるで風そのもののようだ。
リオはしばらくラグナの訓練を見守った後、ふと思いついたように言った。「よし、今日は僕も少し新しい魔法を使ってみようかな。」
リオは手を掲げ、空中に光を集め始めた。徐々に光が集まり、周囲の空気が震え、幻想的な光景が広がる。やがてその光が形を取り、巨大な岩のような存在が空中に現れる。それはリオが最近練習していた「虚構魔法」で、目の前にまったく無から大きな物体を作り出す技術だ。
「ラグナ、今度はこれを破壊してみて!」
リオが指を向けると、ラグナは一瞬でその岩に向かって飛びかかった。炎を纏った爪が岩に命中し、岩は粉々に砕け散る。
「おお!見事だ!」
リオは満足げに拍手をし、ラグナも得意げに鳴いた。
だが、そんな穏やかな時間も長くは続かなかった。突如、空が暗くなり、風が激しく吹き荒れる。リオは空を見上げ、何か異変を感じ取った。
「これは…!」
そのとき、遠くから轟音と共に現れたのは、巨大な魔物の影だった。巨大な体躯を持つその生物は、全身に黒い鱗をまとい、赤い目をぎらつかせていた。姿形はまさに「魔獣」と呼ぶにふさわしいものだった。
「リオ、あれは…!」
ラグナが警戒し、リオの隣に立つ。その魔物は、ドラゴンに似た外見をしていたが、圧倒的に邪悪なオーラを放っていた。
「魔獣、ドラゴンブレイカー…!」
リオはその名前を聞いた瞬間、胸が冷たくなった。それは、かつてドラゴンを狩るために作り出された、恐ろしい魔物の名前だった。魔獣は、ドラゴンの力を吸収する能力を持ち、非常に強力な魔法を使うことができると伝えられている。
「ラグナ、気をつけて!あれはただの魔獣じゃない!」
リオはラグナを守りながら、魔獣に向かって声をかける。しかし、魔獣は一切の遠慮もなく、激しい咆哮を上げながらリオたちに突進してきた。
「くっ…!」
リオはすぐに魔法を発動させ、前方に強力な魔法のバリアを張る。しかし、魔獣はそのバリアを一瞬で砕き、再び前進を続ける。
「ラグナ、君の力を貸してくれ!」
リオが叫ぶと、ラグナは素早くその巨大な翼を広げ、空中に舞い上がった。ドラゴンブレイカーが再びリオに向かって迫る中、ラグナは炎を口にため、強烈な火球を放った。
「火の龍撃!」
ラグナの火球は、魔獣に命中し、その体を焼き尽くすかに見えた。しかし、魔獣は火を浴びても一瞬でその傷を癒すように、体が黒いオーラで覆われ、傷口を瞬時に回復させた。
「強い…!こんなに早く回復するなんて!」
リオは驚愕しながら、さらに強力な魔法を準備する。「ラグナ、今度は僕と一緒に行くぞ!」
リオは自分の体に魔力を集中させ、空間を歪めて、瞬間移動で魔獣の後ろに回り込んだ。そこで彼は、無数の光の槍を創り出し、一気に魔獣の背中に向かって放った。
「光の槍、十射!」
無数の槍が魔獣に突き刺さるが、魔獣はそれでも倒れなかった。その時、魔獣の目が赤く輝き、反撃に出る。
「今度は…!」
魔獣は両手を振り上げ、周囲の空間を引き裂くような衝撃波を放った。リオはすぐに防御魔法を展開するが、その衝撃波は予想以上に強力で、リオは足元を取られて地面に転がり落ちた。
「リオ!」
ラグナはその光景を見て、さらに怒りを込めた炎を放った。リオは必死に魔法で立ち上がり、ラグナと共に魔獣に立ち向かう。
次回、リオとラグナの戦いはどうなる?
リオの魔法とラグナの力が試される、最初の大きな試練が続きます。魔獣ドラゴンブレイカーとの激闘は、果たしてどんな結末を迎えるのでしょうか?