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一章 アメリカ視点
「おーい、JAPAN!ここだぞー」
オレは日本に手を振っていた。くるっと振り返った日本は、少し禍々しい感じがした。
「兄さんッ、危な…」
カナダがオレの前に被さった。
その時だった。
ボコッ!
オレとカナダは吹っ飛ばされていた。壁に打ちつけられたようだ。
蹴りを食らったカナダは気を失っている。兄であるオレが庇われるなんて…。
気配を感じて、前を見た。
日本がいる。でも、コイツは日本じゃない。絶対違う。
オレは何かに銃を構えた。
二章 カナダ視点
今日は日本、中国、ボクと兄さんで出掛ける日だった。いつも早い日本がいない。
変だなと思ったとき。
「おーい、JAPAN!ここだぞー」
兄さんが日本に手を振っていた。でも、日本じゃない雰囲気だ。なんか、禍々しい。
その時。
日本がふっと消えた。嫌な感じがした。
「兄さんッ、危な…」
僕が被さったとき。
ボコッ!
ボクは蹴られていた。腹部が痛い。蹴られたボクの後ろに、壁に打ちつけられている兄さんがいた。
兄さんを守れなかったのだ。いつも、どうして…。
意識が薄れる。そのかすれた視界に、銃を構えている兄さんがいた。
三章 中国視点
我は普通に家を出た。予定時間の五分前にはつくはずだ。
そうしたら、大きな音が鳴り響いた。集合場所の方。
我はとにかく走った。
アメリカの姿が見えた。
「!アメリ…」
アメリカの名前を呼ぼうとしたとき。
アメリカは日本に銃を向けていた。
四章 誰?
「アメリカッ!」
中国の叫びは、アメリカに聞こえていない。
アメリカと日本はそのまま膠着している。
先に動いたのは日本だ。消えたのだ。
「アメリカ、今のって…。」
「ああ。JAPANじゃねぇ。」
中国の問いかけに、アメリカはすぐ答えた。
「う…兄さん。あれ、中国さんも…。」
起きたカナダは、中国がいることに少しびっくりしている。
「ボクはどのぐらい寝てたの…?」
「あの音が鳴ってから三分ぐらいアル。」
「そんなに…」
驚きが混じった声でカナダが言った。
「オレは特にケガないな。」
中国はあの轟音で無傷なのが異常すぎると言った顔でアメリカを見ている。
カナダも打撲のみで、しかも治りかけている。
父親の料理に比べれば何ともないのだろうか。
「とにかく、日本さんを追いましょう。」
冷静に放たれたカナダの言葉に、反対するものはいなかった。