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今日はエコー。
性別がわかるらしい。
「滉斗行くよ〜」
「うん!お顔見してくれるかなぁ〜 」
「楽しみだね。」
病院の産婦人科。
診察室の柔らかい照明の下、元貴は診察台に横になって、お腹に冷たいジェルを塗られた状態で、エコー装置がゆっくり動いている。
手足をぴくぴく動かして、時々顔を横に向けたり、足を軽く蹴ったり。
滉斗は隣の椅子に座って、元貴の手をぎゅっと握りしめ、画面から目を離せない。
「心拍も順調ですね。成長も予定通りです。 今日は性別も確認できますよ。
…はい、はっきり見えます。男の子です」
元貴の息が止まる。
滉斗の指が少し強く握り返されて、二人同時にモニターを見つめる。
「…男の子…?」
「そうです。ここを見てください。男の子の特徴がはっきり出ています。
間違いありません」
画面にアップになった下半身のシルエット。
小さな体が、元気に動いている。
元貴の目から、ぽろっと涙がこぼれる。
「…男の子なんだ…」
滉斗の声が少し震えて、元貴の手を優しく包み込む。
「…男の子。俺たちの子、男の子だったんだね」
医師が微笑んで、エコー写真をプリントアウトして渡してくれる。
小さな体に、くっきりとした性器の影。
滉斗が写真を受け取って、元貴のお腹にそっと当ててみる。
「…こんにちは。男の子だってわかったよ。 パパとママ、すごく嬉しい」
元貴が涙を拭いながら、笑顔で頷く。
「…男の子かぁ。 早く会いたい…」
検診が終わり、二人は病院を出て、車でマンションへ帰る。
車の中では、元貴がエコー写真を大事に胸に抱えて、 時々写真を眺めては微笑んでいる。
マンションに着いて、リビングのソファに並んで座る。
滉斗が元貴の肩を抱き寄せて、優しく髪を撫でる。
「 男の子だってわかって、なんか実感湧いてきた」
元貴がエコー写真をテーブルに置いて、
滉斗の胸に頭を預ける。
「…うん。男の子なら、名前どうしようか… 前に話してた『滉貴』、やっぱりいいかな」
滉斗の目が優しく細まって、元貴のお腹に手を置く。
「滉貴、くんかぁ、楽しみだなぁ、」