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リクエストありがとうございます…!
こういうのって、一体どのコンビがいいのだろうか…。
今回は塩レモンです!
深夜2時。
当直室の静寂を切り裂くように、ホットラインのベルがけたたましく鳴り響いた。
「はい、汐見総合病院、救急外来受付です」
受話器を耳に当てた瞬間、救急隊からの焦迫した声が飛び込んでくる。
『救急搬送、受け入れ要請! 傷病者は20代男性、乗用車との接触事故。意識レベルJCS-II-20、右上腕の深部裂傷による活動性出血あり! ……氏名、塩崎太智さん!』
「…………は?」
聞き慣れたその名前に、仁人の息が止まる。
一瞬だけ脳裏をよぎった動揺。
だが、仁人は強く目を閉じ、次に開いた時には完全に「外科医・吉田仁人」の鋭い瞳へと切り替わっていた。
「受け入れます!初処置室セットして! 止血準備と輸血手配、全速力で!」
受話器を叩きつけるように置くと、白衣の袖を捲り上げて処置室へと走る。
間もなくして、ガラガラと激しい音を立ててストレッチャーが運び込まれてきた。
痛みに顔を歪め、意識が朦朧としている太智。
右腕からは鮮血がシートを赤く染めている。
「太智! 聞こえるか、俺、吉田仁人!今から俺が処置する、動くなよ!」
声をかけながら、仁人の指先は瞬時に傷口の深さと損傷部位を判別していく。
動脈までは達していないが、このままでは出血性ショックを起こすギリギリのラインだ。
「局麻入るよ。痛いけど耐えろ」
「……ん……っ、じん……ちゃ……?」
「喋るな、口開けてると舌噛むぞ。すぐ終わらせるから」
手袋を嵌め、メスと持針器を握る仁人の手には、1ミリの震えすらない。
深夜の処置室に、カチリ、カチリと器具が噛み合う金属音と、仁人の短い指示だけが響く。
長年培ってきた正確無比なメス裁き。
迅速な結紮と、寸分の狂いもない綺麗な縫合。
救急看護師すら息をのむほどの、圧倒的な集中力とスピードだった。
「……よし。止血完了、縫合終了」
最後の糸をカットし、ガーゼを当て終えた時、壁の時計は搬送からわずか1時間しか経過していなかった。
バイタルが安定したことを確認し、処置室を出た途端、仁人は壁にドサリと背中を預けた。
手袋を外した自分の手が、わずかに震えていることに気づく。
「……バカ野郎。俺が当直の日に運ばれてくんなよ……」
外科医としての緊張の糸が切れ、安堵と疲労が一気に押し寄せていた。
当直帯の緊迫した処置を終え、朝を迎えた病室。
太智がゆっくりと瞼を開けると、一番最初に見えたのは、ベッドを取り囲むようにして立っていた佐野、柔太朗、舜太の3人の顔だった。
「……あれ、みんな……?」
「太智! 大丈夫かよ……!」
勇斗が安堵の表情で声を潜める。
ふと感じた、自分の腹部の違和感。
目をやると、仁人がベッドに突っ伏し、布団の上から太智のお腹に顔を埋めたまま、静かな寝息を立てていた。
「吉田さん、この体勢で寝たの?」
「うん。よっしー、処置が終わった後もずっと動揺が収まらなかったらしくて。
……ショックで一睡もできてなかったらしいよ。さっきやっと、限界迎えて落ちたところ」
柔太朗がそっと教えてくれる。
自分のためにどれだけ仁人が心をすり減らしたのかを知り、太智は愛おしそうにふにゃりと目を細めると、布団から出ていた左手で仁人の頭をぽんぽんと優しく撫でた。
「……ありがとね、仁ちゃん」
その横で、舜太が少し眉を八の字にして尋ねる。
「……太ちゃん、なんでそんな事故に遭ったん?あの太ちゃんが車にはねられるなんて、信じられへくて、」
「あぁ……道路に小さなお子さんが飛び出しちゃってさ。庇って抱きかかえたんだけど、ちょっと車と擦っちゃった感じ」
「やっぱり太ちゃんらしいや。無事で本当に良かった……」
柔太朗と舜太が心底ホッとしたように息を吐いた、その時。
頭を撫でられている感触と周囲の話し声で、ふっと仁人の肩が揺れた。
ゆっくりと顔を上げた仁人は、まだ少し寝ぼけた目で周囲を見渡し——バチッと、目の前で微笑む太智と視線がぶつかった。
「……、だい、ち?…え!太智!?」
「おはよう、吉田さん」
太智がいつもの柔らかい声で微笑んだ瞬間、仁人の目が見開かれた。
一瞬の静寂の後、仁人は弾かれたように体を起こすと、太智の怪我に響かないよう、そっと包み込むように軽く抱きしめた。
「……バカ野郎、マジで焦らせんなよ……」
仁人の声が微かに震えている。
太智は怪我をしていない方の腕で、抱きしめてくれる仁人の背中をそっと叩いた。
「ごめんね。でも、仁ちゃんが当直でよかったよ」
「調子いいこと言ってんじゃねぇよ……」
抱きしめたまま照れ隠しに呟く仁人と、それを見守る3人の温かい視線。
「だからって自己犠牲もいい加減にしなさいよ、」
「おぉ、お母さんいる」
「あ、お母さんと言えば。太ちゃん、理事長から連絡入ってたよ」
「えぇ!いまぁ!?」
太智のぎええええ、という謎の悲鳴が病室に響いた、乾いた朝の出来事だった。
コメント
3件
コメントありがとうございます✨️メロいなんて言っていただける塩崎さんが書けてよかったです…!言いたいことは分かりますよ、普段かっこいい推しがピンチになって、みんなに愛されるギャップこそ至高ですよね(偏見強め)……!リクエスト承りました!
リクエスト書いてくださって ありがとうございます! とってもとっても素敵な作品です🥰 だいちゃんの事故の理由や手術中のじんちゃんの外科医のプロ顔何度見てもとってもとっても感動してます😭 そしてお腹に突っ伏して寝ているじんちゃんの頭を撫でる?!な なんということでしょうかどうしましょうもう深夜なのに動機がおさまりませんだいちゃんメロすぎる😭 あげく微笑んでいらっしゃる😭な なんと尊いことでしょうかどうしましょうメロいメロすぎる😭 素敵です素敵すぎますっっ✨️ 取り乱してすみませんでもやっぱりだいちゃんメロいです 突然ですみませんまたリクエストよろしいでしょうか? やっぱりだいちゃんの大怪我良かったです✨️ おかしいかもですが推しがちょといやだいぶ怪我や事故にあうのてとっても良くないですか?すみません引かないでくださいっちょといやだいぶ変なのわ分かっているんです💦 ま まぁ小説や空想のなかでの話しですよ! 言い訳にしか聞こえないですけどまぁという訳で今度はしゅんちゃんだいちゃんに続きじゅう様の事故、怪我のお話し待っています🥰 次の投稿楽しみにしています😊 体調にわお気おつけてくださいね😊
ああ、もう…このエピソード、心臓に悪い! 処置中の仁人のプロっぷりがかっこよすぎるんですけど、術後に壁にドサリって背中預けて手が震えてるところで一気に泣きそうになったよ……“外科医”じゃなくて“恋人”が顔出してる瞬間、すごく良かった。 翌朝、仁人がお腹に突っ伏して寝落ちしてるのも、太智がその頭撫でてるのも、見てるこっちが温かい気持ちになる。 「仁ちゃんが当直でよかった」って、もうその通りだよ……!( ;∀;)
びび
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#山中柔太朗
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