「心臓を捧げよー!!!」
私は大きな顔の目に向けて発砲した
「 ? 見える ない ? 」
「っし!あばよ〜とっつぁん!」
弾は見事に怪異の目に的中し、私はその場で駆け出した
すると、
「 あなた ! 」
「!テメェは、」
排気口の中から覗き魔が現れた
「 あなた 髪 くれる ?
くれる あなた 助ける 可能 」
「髪だぁ?、まぁ、何か取られるよりかは良いか、」
私は小さく頷くと、覗き魔はこちらへ手を伸ばし排気口へ引き摺り込んだ
しばらくすると、私の体は別の部屋へと投げられた
「ぶへっ?!」
雑すぎやしねぇかちょっと、
「 あなた 髪 もらう 」
「あぁ?って、あんま変わってねぇな、」
私が少し切られた髪を触っていると、覗き魔は消えていた
「はぁ、先を急ぐか」
私は地面に顔面から着地した時に出てきた鼻血を拭い、その場を後にした
しばらく歩いていると、とある部屋に行き着いた
「何だまた、随分と殺風景な部屋だな」
私はそばにあった扉を開け、一本道を進んでいると、
遠くからチェンソーの音が聞こえた
「、今度はなんだ、超大型の次はチェンソーマンか?」
私が銃を構えると、道の先からチェンソーを持った怪異が現れた
「、ホント、ここは怪異の巣窟だな」
私は怪異に向けて発砲するが、
「?!弾かれた?!」
どうやら怪異の身体は思ったより硬いらしく
全く歯が立たなかった
「チッ、弾切れかよ! 」
私は弾切れになった銃をしまい、部屋へ戻った瞬間
「?!」
ロッカーから出てきた手に引かれ、口を塞がれた
「しー、少しの間だけ我慢してて?」
「むぐっ、!」
口を塞いでいる人物は後ろから耳元でそう囁き、私は小さく頷いた
しばらくすると、チェンソーの音は遠ざかっていった
「行ったか?」
私がロッカーから出ようとすると、後ろにいる人物は私の身体を向かい合わせ、私の背中は扉に押し付けられた
「薙刀ちゃん、薙刀ちゃん、」
後ろにいる人物、それはレインコートだった
何でお前がんなとこに、
レインコートは私の手首を両手で扉に抑え
私の首筋に顔を埋めた
「良かった、ごめん、
僕助けるって言ったのに、」
「え、いやまぁ、私が勝手に飛び込んだだけだし、んな気負いすんなって、な?」
今にも泣き出しそうなか弱いレインコートの声に、私は困りながらもレインコートの頭を撫でた
「、これからは僕が薙刀ちゃんを守る、
だから絶対僕の傍から離れないで」
「えっ、いやでも、私1人でもへい、」
「ダメ。もう君に無茶をして欲しくない、
君はずっと僕に守られているだけで良いの」
「ッ、、はぁ、分かったよ、」
その時のレインコートの表情は、いつも無邪気に宿っていたハイライトは消え、冷徹な無表情で私を見つめていた
その表情は、今まで生きてきて初めて見た顔で、私の身体は得体の知れない恐怖に震えた
________________
やっと会えた、僕がいる限りもう二度と傷つけさせないから
あなたがたとえ、それを望んでいなくても
「あのー、そろそろ離してもらっても良いっすかね、」
あぁ、そんな怯えた表情をしないでくれ
余計に怯えさせたくなる
「あぁ、ごめん。
さっ、そろそろ出ようか」
僕達はロッカーを出て、扉へと歩みを進めた
___________________
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!