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帰った後、俺はギルドに行った。
扉に入った瞬間、みんなの視線がひとつに集まる。そうだよな、こんな狼背負った血まみれの男が入ってきたら、誰だって振り向く。
視線を感じながら、受付の方へ歩く。
受付のお姉さんが驚いた表情で、
「あなたって昨日の人ですよね…?」
困惑しながら頷く。
「そうですけど、どうしたんですか?」
「その背負ってるダガーウルフはどうしたんですか?」
ふむふむ、このモンスターはダガーウルフって言うのか。確かにこいつの牙はナイフみたいに鋭かったな。
「倒したついでに持ってきたんですけど、ダメだったでしたかね?」
恐る恐る聞いてみると、
「凄いです!そのモンスターはE級相当のモンスターですよ!運がないとはいえ、よく勝てましたね!」
受付の人の話を聞くと、ダガーウルフの毛皮は寒さを耐えるのに十分なため、牙は剣の素材に使われるため、高値で買い取ってくれるらしい。薬草も全て200ペアで買い取ってくれるらしい。量は驚かれたが…
話し終えた俺は驚いた。
「すごいぜ!兄ちゃん!見かけによらずやるんだな。」
「フォーフォー!!」
「今日はそこの兄ちゃんにカンパーイ!」
「イェーイ!!」
クエストの集計を終わらせた俺は、勢いのままその場にいた怖そうな兄ちゃん達に座らされるまま座らされてしまった。
「今日は俺の奢りやぁ!!」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
〜街の宿屋〜
「ウウップ…」
食べすぎてお腹がはち切れそうだ。
今日は色々なことがあって大変だったな。
なんだかんだこの世界も楽しいな。大変だけど…
疲れが限界まで行っていた俺はベッドに倒れるように眠ってしまった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
???「おい!なんだお前、本当に人間なのか…?」
「プシュ」
???「マタチガッタ。ドコニイルンダ。ワタシノ……」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
朝早く起きた俺は、剣の素振り、ランニングをしステータスの確認をしていた。
「お!やっぱりモンスターを倒しても、能力が上がるし、トレーニングしても上がるのか。」
この世界にはLvの概念はなく、強くなるほど能力(ステータス)が上がるシステムらしい。
ちなみに昨日の戦闘で攻撃が3、防御が2ずつ上がったらしい。心なしか、身体が筋肉質になった気がする。
そんなことを確認したあと、俺はギルドに行き食堂で朝食を食べることにした。
「バクバク…ムシャムシャ…」
スライムのヒンヤリスープも、山椒豚の生姜焼きも捨てたものじゃない。カァー!
「おい…聞いたか。昨日の事件…」
「聞いたぜ。また1人消えたって話だよな。しかもこぞって勇者様だけを狙ってんだろ。」
「うう、怖いな。勇者じゃなくて良かったぜ。」
食べているとひそひそ話が耳に入る。
気になった俺は男の方へ向かう。
「詳しく聞かせてくれ。」
男が少し驚いた顔で言う。
「お!昨日の…、勇者で災難だったなぁ。いいぜ、話してやる。
あんまり、詳しいことは知らんのだが、夜遅い時間帯に出歩いていると黒いローブを着た不気味な奴が話しかけてくるらしい。そいつがな、言うんだよ。
「マタチガウ」「ドコニイル」!てな…、でおさらばよ。兄ちゃんも夜出歩かないように気をつけろよ。」
「おう!ありがとな!」
そいつは何かを探しているのか?細かいことはいい、いい事を知れた。
今日も、頑張るぞー!