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深澤に見抜かれてるとは思わなかった。けど、バレるとしたらあいつかなとも思ってた。
何だかんだ、メンバーのこと良く見てるんだよな。
約束通り、あれから深澤が介入してくることはなくて。遠くからちゃんと見守ってくれてるのが分かって、少し安心してる。
蓮への想いを俺も吐き出したかったのかもしれない。
行為の最中でも、言わないように気を付けてるから。
「ふぁっ、あっ、ぁっ…んん…っ!!」
「っ、は…はぁ…」
俺の中で果てた蓮が力を抜いて覆い被さる。
正直重いけど、この重みが幸せで嬉しい。
全力疾走した後みたいな呼吸を落ち着かせながら、腕を回して抱きしめてくれる蓮に身を委ねた。
セックスが終わった後の蓮は、意外とキス魔だ。
唇だけじゃなくて瞼や額、鼻に頬に耳。あちこちにキスを落としながら、俺を抱きしめたまま身体を反転させる。
結果、俺が蓮に乗り上げた形になる。
そのまま何度かキスをして、蓮の大きな手が俺の頬をゆっくり撫でた。
それが嬉しくて頬を摺り寄せる。
「…佐久間くんはさ」
「ん? なぁに?」
「俺とのセックス、ちゃんと気持ちいい?」
「…へ? 急にどした?」
「ちょっと、気になって」
蓮の表情はからかってるわけでもなくて、至って普通。
たからこそその真意は分からなかったけど、ひとまず思ってることを正直に言った方がいいのかな。
「普通に、めちゃめちゃ気持ちいい…です、けど」
さすがに行為の感想を言葉にするのは恥ずかしくて。顔が赤くなってるのを自覚しながらぼそぼそと答えた。
「ん、良かった。じゃあ、キスは?」
「は? キス? ってゆーかこれ、何の時間なの」
「いいから答えてよ。俺とのキス好き? 嫌い? どこにキスされるのが一番好き?」
本当に、どういうプレイなのこれ。
戸惑いながら蓮の顔を見るけどやっぱり普通で。
逃げようにも腰をがっちりホールドされてて、蓮の上から降りることすら出来ない。
答えるまで許してくれなさそうだし、仕方なく口を開く。
「れ、蓮とのキスは、好き…だし、あの…瞼にされるの、結構、好き…」
「瞼かぁ…」
「けど、あの、やっぱ…口が、い…」
そこまで答えたところで、恥ずかしさで撃沈する。
真っ赤になった自覚のある顔を蓮の胸元に伏せて隠した。
そのまま顔を上げられずにいると、蓮の手が俺の髪を梳くように撫でる。
それが心地好くて、うっとりと目を細めた。
「ありがと、答えてくれて。耳も首も真っ赤で可愛いね、佐久間」
「…俺、先輩だぞ…」
「ん。でもさ、今は俺の『恋人』でしょ?」
「そ、だけど」
「ああ、でも。『恋人』なら佐久間より大介って呼ぶべき? ね、大介」
のほほんとした蓮の声とは裏腹に、名前を呼ばれた瞬間に心臓が大きく跳ねた。
そのままバクバクと大きな音を立てるから、これだけ密着してたら蓮にバレてるんじゃないかって思う。
なんなんだよ、本当に。心臓に悪い。
いつも思うけど、恋人にはこんなに甘々なのかこいつ。
蓮の歴代の恋人がちょっとだけ羨ましくなる。
今は俺が『恋人』だけど、俺が好きだからしてるわけじゃないし。
「俺のこと大介なんて呼んで、普段でも出ちゃったらどうすんだよ…」
「それもそうか。…んー、だったらさ」
蓮の身体がまたくるんと反転して、俺の背がシーツに押し付けられた。
上から覗き込む蓮が、にやっと笑う。
「してる最中だけならいいんじゃない? ね、大介」
「へ? あ、ちょ…ん、んんっ」
重ねられた唇に、間髪入れず舌が捩じ込まれた。
どこにスイッチがあったか分からないけど、もう一回火がついたみたいだ。
絡められる舌に翻弄されながら、受け入れる意志を示すために蓮の首に腕を回した。