ア「ぬああああああああああ!」
瞬間、兜を取ったアンダインが人間を睨む。
ア「話しを聴く限り、パピルスもその兄もお前にお熱のようだな。だが!私はそうはいかん!」
ア「モンスターを救えるのは、人間への憎しみと、貴様のソウルだけだ!分かったら心の準備次第、その入口をくぐるのだな。」
そう言ってアンダインは姿を消した。
フ「アンダイン…手強そうだけど、絶対負けない…!!」
人間はそんな事を「バレエシューズ」と「くもったメガネ」を着ながら手には「ふじりんご」を持って言い、先に進んだ。正直ちょっとシュールで面白い。
さてっ、ちょうどいい所にあるセーブポイントにだけ触れて、オイラも行くか。
くろいかぜがないている。
ケツイがみなぎった
Sans LV1
それじゃあ、始めるか。
中に入ると、人間とアンダインは既に戦っていた。と思ったが、なんと既に人間は逃走していた。
ア「逃げるな!卑怯者!責任から逃げるな!」
そんなことを言いながら追いかけるアンダインに対し、
フ「逃げる早くだが役に立つんだよ!捕まえてみな!へっへーんだ!」
そんなことを言って逃げる人間…
なんだこれギャグか?
そんな風に思っていた 時、事件は起こった。
ア「ならばこれを喰らえ!」
プルルルルル! プルルルルル!
フ「あっ…でんッ…」
グサッ!!
けたたましい着信音と、一瞬の鈍い音、それがこの瞬間の全てを包む。
過去を弄った事で起きた改変は、アンダインに槍を投げさせるという結末を生んだ。
それが哀しくも偶然重なってしまったのだ、パピルスからの電話と、
ア「…」
プルルルルル! プルルルルル!
鳴り止まない機械音、画面の向こうでパピルスはどんな顔で待っているのかを想うと胸が苦しくなる。
そして、その苦しさは仁義を重んじ、99%の厳しさがあっても1%の優しさもあるアンダインも感じてしまうものだった。
ガチャ!
パ「あっ!もしもしニンゲン!」
相手の声を聴き、アンダインの顔が更に曇る。
ア「すまないパピルス、人間は少し野暮用で今は私が携帯を預かっている状態なんだ。」
パ「アンダイン!?そうだったのか!でも良かった!アンダインにも伝えておかなきゃだしね!」
ア「なんだ?」
パ「今度ニンゲンと一緒に家に行くから、お友達会をやろう!きっとアンダインならニンゲンを気にいると思うんだ!」
ア「…」
パ「ん?どうしたんだ?」
ア「いや、何でも…それは名案だな必ず予定を空けとく。」
パ「にゃはは!今から楽しみだ!」
そこで電話は途切れた。
誰から見ても人間は手遅れであり、仮に助かるとしてもモンスターのことを考えるのなら、ソウルの抽出が得策だろう。
間に合わなかった。
想定外のイレギュラーに頭が回りきらなかった。オイラのミスだ。
ア「アルフィー人間の事だが…」
アンダインは暗い顔で博士アルフィーに電話をかける。割り切れなくても行動しなければならない、ということか。
酷い脱力感、だが立ち止まってはいられない。今だけ、今だけ耐えるんだ。
これがこの世界の2度目の死だった。
視界を光が包み、目が覚める。
ここは、アンダインと戦う前のセーブポイント。戻ってきたということか。
同じ失敗は絶対にしない。
それじゃあ、また始めるか。
中に入ると、人間がさっきのように逃げている、同じ失敗をしない為には…
ア「ならばこれを…ぬわっ!?」
アンダインが槍を構えた瞬間、オイラは手を動かす。
重力操作により動かしたものそれは…
ア「これは…ふじりんご!?何故ここに!?」
そう、人間が持っていたふじりんごだ。
重力操作を使い、上手くアンダインの足元に転がした。中々骨のある作業だったがな。
そして次の瞬間、
プルルルルル! プルルルルル!
けたたましい着信音が鳴り響く。
フ「ちょっとタイム!電話来ちゃったから!少しだけ少しだけ!」
そう言って、人間は両腕でTを作り、アンダインに言った。
ア「フン!早くしろ!」
アンダインは転んだのが恥ずかしかったのか、ただでさえ、重く、動かしずらい鎧を纏いながら、両腕を組んだ。
フ「うんうん…え!?うんうん!」
音が漏れないように話を聴く人間。ふと、携帯を閉じ、アンダインの方を向き、
フ「今度お家に遊びに行っても良いですか?」
そんなことを聞き始めた。
ア「言い訳…ないだろうが!!!」
そう言って槍を投げるアンダイン、見えているからか、その攻撃を華麗に避け、
フ「で、ですよねぇー!!」
そう言って、また逃走劇が始まった。
まぁここまで来たら問題は無いだろうし、定 位置に着くか。
そうして、橋前の屋台に移動した。
その後すぐに人間とアンダインが来たので、アンダインに橋への入場券を渡し、念のためにアンダインの重さを重力操作で1.5倍にし、疲労しやすくしといた。
そうして、橋の終わり直前、勝負に決着が着いた。
ア「鎧が暑い…だが、諦める訳には…!」
そう言って倒れるアンダイン。
その姿を見た人間は流れる様に水をかけてあげていた。やっぱり優しいな。
ア「…」
フ「…」
お互い数秒見つめあ合った後、アンダインは何も言わずにその場を去った。
この勝負はどうやら、人間の勝ちだな。
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