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│ 第1章 分かれるということ │
中に入ると、 天井の高いロビーが広がっていた。
左右に廊下
正面に階段
「迷いそうだな」
佐野が言う。
「二階もあるしね笑」
吉田が続ける。
「どうする?」
曽野が振り返るなか、沈黙を山中が割った。
「…じゃあ、手分けして見る?」
「二人ずつ?」
塩﨑が聞く。
「うん。時間あるし、三十分くらいで戻ればいいと思う」
「誰かはここ残った方がええんちゃう?」
曽野が言う。
「じゃあ、誰かロビーにいるか」
佐野が視線を巡らせていると、
「俺残るよ」
山中が言った。
「大丈夫?笑」
吉田が心配そうに聞いた。
「まぁ、笑それに俺方向音痴だし、変に動くと戻ってこれない笑」
「確かにな笑柔太朗はここに残んのが一番安全だわ」
「じゃあ、こんな感じでいい?」
• 佐野勇斗 + 吉田仁人
• 塩﨑太智 + 曽野舜太
• 山中柔太郎 → ロビー
ペアを決め、それぞれ別の廊下へ向かった。
廊下を歩きながら、 佐野が壁に手を当てた。
「……冷たっ」
「石造りだからな笑」
吉田が言う。
「誰も使ってない割に、綺麗じゃない?」
「確かに。埃も少ない」
二階へ続く階段の途中で、二人は足を止めた。
「さっきさ」
吉田が言う。
「スタッフ、何人いたっけ?」
「二人…?三人くらい?」
佐野は曖昧に答える。
「今、誰も見てないよね」
「ロビーにいんじゃない?」
「……そっか」
それ以上、話は続かなかった。
____三十分後
ロビーに戻ったのは、 佐野と吉田が先だった。
「柔太朗?じゅーたろー?」
佐野が張って声を出すが 返事はない。
「トイレとか?」
吉田が言った。
その時、 廊下の奥から音がした。
何かが、床に落ちる音
二人は顔を見合わせ 音の方へ向かう。
そこで見つけたのは、倒れているスタッフの男性だった。
…意識はない。
「……呼吸はある」
吉田が確認する。
「怪我は?」
佐野がしゃがみ込む。
「頭、打ってる」
その背後で足音が聞こえた。
「どうしたの?」
振り返ると、 山中が立っていた。
「スタッフさんが……」
佐野が言う。
「…え、?」
山中は男性の方を見て、
「とりあえず..救急、救急車,,呼ぼう」
その言葉に、誰も異論を挟まなかった。