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思いついたら書きます

1 - 第1話(5/6/17:22修正

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2025年05月06日

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「結! あの咲って子、どう思うっ!」

大きな声を出して聞いてきたのは友達のともちゃんだった。わたしの机に体の大半を預け、目と鼻の先まで近付いてきて言ったのはその一言だった。少し怒り気味。それにいつもは綺麗に結われているポニーテールも少し崩れている。頭を掻きむしったのだろう。これは、望む答えを出さないと軽く1週間は話してくれない。下手したら1ヶ月かも。

しかし困ったことに、わたしは咲? さんのことを綺麗だな、くらいしか思っていない。そこが今回のミソだ。嘘をついてまでともちゃんに合わせるか。ただともちゃんは咲さんのことを嫌っていそうな雰囲気。咲さんのことを悪く言ってしまうだろう。話したこともないのにそれは嫌だな、と思いつつも、1週間も話してくれないのは寂しい。

こんなことを考えているが、出来れば早く帰りたい。

わたしが長々と悩んでいると、痺れを切らしたのか、ともちゃんは、近くにいたももかちゃんに話しかけた。

「ももか〜」

その声を聞いたももかちゃんは大げさに驚いたフリをして、こちらに近付いてきた。

「どうした? ともち。いつにもましてオコってるけど」

半笑いでももかちゃんは言う。綺麗に切りそろえられた黒髪が美しい。わたしの髪もこんなストレートだったらな……じゃなくて。

ももかちゃんにからかわれたともちゃんは無言になる。あ、これいつものだ。そう思ってわたしはいつも通りともちゃんの代わりに説明する。

「えっと、ともちゃんが咲? さんのこと、どう思うかって聞いてきて……」

「いいカゲン、ゆいもともち、って呼べばいいのに〜」

「えっ、とそれは、なんか……違うな? って思ったから……」

正直、○○ちっていう呼び方があんまり好きじゃない。みんなが言う分にはいいけど、自分が言うのは少し変な感じがするから。

「まぁ、それはそれとでホンダイに入ろうか。」

ももかちゃんが手を叩いて話題を切り替える。

「咲ちゃんのことでしょ? なんか色々ウワサされてるよね〜」

知らなかった。こういう話に疎いところがわたしの悪さであり良さであるんだろうな。たまにそう思う。

「そうなんだけどさ!」

ともちゃんがやっと口を開いた。怒っている。これは悪口大会になってしまいそうな雰囲気。どこかで隙を見て帰ろう。

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