テラーノベル
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視点 🧣
「らっだぁ走れ!止まるなよ!」
きょーさんの声を聞き、疲れ切った身体にムチを打ちながら走り続ける。
後ろからは巨大なゴーレムが。
こうなったのもみどりが棒を倒して道を決めるから!
「ってかお前らずるくね?!」
幽霊だから体を動かす事なく進めるみどり。
天使だから地上を走らず飛べるきょーさん。
「ラッダァ遅イ。」
「はぁ?ふざけんなお前!」
直後ゴーレムの腕が振り下ろされる。
「うおゎ!あぶねぇ!」
「らっだぁそこどけ!」
きょーさんがゴーレムの核を狙い十字槍を突き刺す。
ゴーレムはそのまま地面に崩れ落ちていった。
ゴーレムを倒した。
けど、その代償は大きかった。
血。
魔力切れ。
翼も、脚も、ボロボロ。
「……一回、帰ろう」
現世でこれ以上動けば、誰かが死ぬ。
それだけは、まだ避けたい。
俺たちはモンスターの始まりの拠点、幻夢界へ戻った。
幻夢界は、現世に行かなかったモンスターたちの世界。
夢みたいで、現実みたいで、どこか逃げ場。
「ポータル出すぞ。」
「ノロマ。早ク出セ」
「うるせぇな」
幻夢界へ帰ると同時に地面に崩れ落ちる。
電池が切れた玩具のように動かないみどりを引きずり動こうとしたら、
「……あ、動かないで」
静かな声。
黒と赤の魔力を纏ったモンスター。
「傷、深いですね」
指先が触れた瞬間、
焼けるような痛みが――すっと消えた。
「……すご」
「回復魔法、得意なんです」
紅い髪に紅い瞳。
雰囲気からして変異族の一種だろうなぁ。
「あ、急に話しかけてごめんなさい。
俺、レウクラウドといいます。魔族のガストです。」
「魔族!?」
「あはは……よく言われます。魔族には見えないって」
魔族って冷酷で狡猾な者が多い印象だけど。
レウクラウドさん、優しいなぁ。
「……ってか待って?俺等って幻夢界に居住地なくね?」
「あ/ア。」
「え?ヤバくね?とりまホテル予約……ってスマホ無くしたんだった。」
どうするんだよ!
騒いでいたら横から
「あ、あの。良かったら家泊まります?」
「泊まります!ありがとうございます!」
レウクラウドさんの家は一人で暮らすには広いらしい。
成人男性4人が住める家ってどんなだよ。
その後、数日が経過した。
レウさんは必要以上に踏み込まない距離感で。
でも、優しい。
「変わってますね、あなた達」
「よく言われる」
大声で笑った。
平和だった。
――数日間、は。
「……レウさん、帰ってこない」
二日。
音沙汰なし。
「みどり、調べて」
「了解」
俺ときょーさんは、周囲を探した。
嫌な予感が、確信に変わる。
戻ってきたみどりの言葉は、最悪だった。
「魔界。生贄
魔王復活ノ儀式
レウクラウド、対象」
……は?
「貴重ナガストノ涙、精神魔法ト回復魔法ガ使える
生贄トシテ最適、ダッテサ」
「……ふざけんな」
助けられた恩も、命も、
“都合がいい”で消費されてしまう世界。
「止めるぞ」
儀式が始まるタイミングで、突入する。
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魔界は、重かった。
空気が濁り、魔力が歪む。
中央。
拘束されたレウさんが、横たわっている。
「間に合った……!」
敵は多い。
正直、きつい。
それでも、前に出る。
「行くぞ」
「おぅ/ウン」
戦闘は思ったより長引いた。
皆疲れてボロボロで。
それでも負けられないから必死に動く。
その時。
「……やめ、て……」
レウさんの声が、響いた。
「皆……下がって」
次の瞬間。
視界が、歪んだ。
魔族たちが、同時に錯乱する。
「……!?」
集団幻覚。
敵は見えない何かに追い詰められている。
「今だ!!」
きょーさんが突っ込む。
一気に制圧。
儀式は、完全に止まった。
拘束を解いた後。
レウさんは、静かに言った。
「……ありがとう」
「同族には、いい思い出がなくて」
だから……正直、戻る場所もない」
俺は、肩をすくめた。
「じゃあさ
第三勢力、来ない?」
レウさんは一瞬驚いて――
小さく、笑った。
「……壊す側、だっけ?」
「うん。世直しだ」
少し考えてから。
「……いいよ」
「どうせ、守る世界なんて、なかったし」
こうして。
魔族初の他種族との共闘者が現れた。
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名前 レウクラウド
年齢 145歳
魔族
ポジション ヒーラー
武器 ハンドクロスボウ
性別 男
魔法 精
中級、初級技の例
初級 メンタルスパーク
初級 スピリットヒール
中級 ファンフレア
中級 カームミスト
身長 174cm
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