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冷凍食品
【雨やどり】
ぽつ、ぽつ、と。
最初は遠慮がちだった雨が、気づけば本降りになっていた。
🦈「……やば、思ったより降ってきたね」
軒先に駆け込んできたこさめが、小さく笑う。
髪の先から水滴が落ちて、ぽたぽたと地面に小さな円を作った。
すちは、その様子を見て――一瞬だけ、言葉を失った。
(……あ)
こさめのシャツ。
雨で濡れて、うっすらと肌が透けている。
本人は気づいていないのか、いつも通り無防備に笑っていて。
🦈「すっちー?どうしたの、固まってるけど」
🍵「……あ、いや」
慌てて目を逸らす。
でも、このままってわけにもいかなくて。
🍵「……それ、寒いでしょ」
言いながら、自分のジャケットを脱いで――こさめの肩に、そっとかけた。
🦈「え?」
こさめがぱちぱちと瞬きをする。
🦈「……あったかいけど……急にどうしたの?」
🍵「……その、濡れてるし」
それ以上は、言えない。
こさめは少しだけ不思議そうな顔をしたあと、くすっと笑った。
🦈「ふーん?」
その声に、なぜか胸がざわつく。
🦈「ありがと。やさしいね」
🍵「……別に」
ぶっきらぼうに返すと、こさめはジャケットの袖をぎゅっと握った。
少しだけ、顔を近づけてくる。
🦈「ねぇ」
🍵「……なに」
🦈「顔、赤いよ?」
🍵「……は?」
思わず振り向いた瞬間、こさめの顔がすぐ近くにあって。
距離、近すぎる。
🦈「雨のせい?」
わざとらしく首をかしげるその仕草に、余計に調子が狂う。
🍵「……違う」
🦈「じゃあなに?」
じっと見つめてくる瞳。
逃げ場がない。
すちは小さく息を吐いて、観念したみたいに視線を逸らした。
🍵「……見えてたから」
🦈「……え?」
🍵「その、シャツ……」
言い切る前に、こさめが一瞬固まる。
数秒の沈黙。
――次の瞬間。
🦈「っ……!?」
こさめが勢いよくジャケットを引き寄せて、自分を隠した。
🦈「な、なんで言ってくれなかったの!?」
🍵「今言ったじゃん」
🦈「もっと早く!」
耳まで真っ赤にして抗議するこさめに、すちは少しだけ困ったように笑った。
🍵「……気づいたの、さっきだし」
🦈「うそ、絶対もうちょい前でしょ……」
🍵「……」
否定しない。
その沈黙に、こさめはさらに顔を赤くする。
雨音が、少しだけ強くなった。
二人の間に、妙に落ち着かない空気が流れる。
🦈「……あのさ」
ぽつりと、こさめが言う。
🦈「ありがとね。ちゃんと、隠してくれて」
🍵「……ん」
🦈「優しいの、そういうとこだよ」
今度はからかいじゃない、柔らかい声だった。
すちは少しだけ目を細めて、
🍵「……そっちこそ」
🦈「え?」
🍵「……無防備すぎ」
ぼそっと呟く。
こさめは一瞬きょとんとしてから、ふっと笑った。
🦈「だって、すっちーいるし」
その一言に、心臓が跳ねる。
🍵「……そういうの、よくない」
🦈「なんで?」
🍵「……勘違いするから」
小さく漏れた本音に、こさめがぴたりと動きを止めた。
雨音だけが、静かに続く。
🦈「……勘違いって?」
さっきより、少しだけ真面目な声。
すちは答えない。
代わりに、視線を外したまま言う。
🍵「……いいから」
逃げるようなその態度に、こさめは少しだけ考えて――
ふっと、笑った。
🦈「じゃあさ」
🍵「……なに」
🦈「勘違いでいいよ」
🍵「へ?」
思わず振り向く。
こさめは、ジャケットにくるまったまま、少しだけ照れた顔で笑っていた。
🦈「その方が、その‥うれしいし」
いたずらっぽく、でもどこか本気みたいに。
雨はまだ、止みそうにない。
リク下さい✨️
てかなんで翠×瑞を作り直したかって?
もともとあったやつ間違えて消した
ぴえん
コメント
2件
あらま 尊いわね 、 胸とかみえてたのかなぁ(((