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お前も愛する者(▽)の元へ帰るのだろう? ゲス笑いキツn((殴
わああああガっくん出てきたあ😭 もう神小説すぎい。
最後にガッくん出てくるの天才過ぎん? 小説の書き方がもう天才過ぎて神。
雨宿りをするお話。
「まんまと降られちゃったね〜。」
綺麗な銀髪をびっしょりと濡らしながらも、男は呑気に笑った。
久々に2人の都合が合い、1日中遊び尽くした日の帰り道。
突然の天気雨に降られ、仕方なく、誰もいない静かな神社で雨宿りをしている時の事だ。
「ほんと、ふわっちは呑気だね……。」
「ん〜、思わぬアクシデントも、あきなとのデートなら楽しくいかないと。ね?」
「デートじゃない!!」
2人の他愛もない会話の他には、雨音だけが静々と響く。
ふと、男が立ち上がり伸びをした。
「ふーー、よし!いっちょお参りしとくか!」
「お参りって、この神社に?」
「そ、早く雨止みますよーにっ!」
カラン、と軽快な音がして、賽銭箱に5円玉が投げ入れられた。
「えーっと、これ鳴らすんやっけ?」
「えぇ、わからずにお参りしようとか言ったの……?」
「あぇ〜、忘れちゃったわ、あきな教えて。」
「しゃーないなぁ、えっと神社は、二礼……、」
二礼二拍手一礼、2人並んで手を合わせた。
銀髪の男が願い事を終え、薄目を開けて横を見ると、相方はまだ手を合わせていた。
「欲張りは良くないぞ〜、あきな。」
「……、別に欲張りじゃないし。」
「んぇ、じゃあなにをそんなにお願いしてたの?」
「秘密!!言ったら叶わなくなっちゃう、」
「んはは、そっか。」
しばらく、2人でじっと雨を見つめていた。
不思議とこの静寂が心地良い。お互いに、そう思っているのだろうか。
「………、へっくしゅ!」
「ありゃ、大丈夫、あきな?」
「ん、多分平気……、」
「………あ、そうや!」
「前どっかで見たんだけど、こういう時は抱き合うと意外とあったかいらしいんよ!」
「……、」
「遠慮しとく……、」
「なーに今更恥ずかしがってんの、風邪引いたら大変だよ?」
「い、いやでも………、」
「いーから、ほらおいで。」
男がぱっと腕を広げる。
しばらく顰めっ面をして悩んでいたが、結局渋々と男の腕の中に収まる。
「はいぎゅーーー。」
「わわ、苦しいよふわっち、」
「え〜、でもちょっとはあったかいっしょ?」
「…ん、ありがと。」
相方の頭を優しく撫でる。まるで愛おしくて仕方がない、といった様子だ。全く、
ほんと、仲良しッスねぇ……。
こんなとこでバカップルのイチャイチャ見せられても、俺も困るッスよ〜。
……おっと、今のは聞かなかったことにしといてくれると助かるぜ。
空を見上げると、少しずつ雲の隙間から陽光が差していく。
きゅ、と少し眩しそうに目を細めた。
「まさに狐の嫁入り、なんてね。」
そう言って、軽い足駄の音と共に狐目の男は何処かへと消えていってしまった。
END