「人間なんて嘘まみれだ」
「生きる理由が見つからない」
「居場所がない」
1人目 不登校のBOX
タンタンタン…キッ…
階段がきしみながら音を立てている。その音はだんだん近づいて、やがて音が消える。
その人は私の部屋のドアの前に立ったのだ。
「またか…」
私はそっとつぶやく。
私は 高瀬 美音(たかせ みおん)。女。今年で17歳、髪は切ってないからめちゃロング、現役不登校生兼引きこもりです。歴は3年!そんな自慢するほどでもないけど。
今、私は面倒なことになっている。そう、母が来た。また私を学校に行かせようと粘ってるみたい。まぁ行くわけないし時間の無駄だわー…はぁ…
今回は社会に慣れなかった不登校の女子のお話です。
「美音、いつまで引きこもっているつもりなの?」
母は冷静な口調で言う。最初の頃は怒鳴っていたが、だんだん呆れたように言うようになった。
「…言ってるでしょ。ずーーーっと。もう構わないでよ。」
「あのね…誰がご飯持ってきてると思ってるの?もう少し感謝の気持ちを表したら?」
…たしかにぃ?そうだけど!!!
…そう思っているとまた階段を登ってくる音が聞こえた。今度は父か。
父は少し厳しく、時には優しいしっかりとした人だ。
「美音、聞こえるか。お父さんもお母さんも、もう限界だ。だからこの家にいたいのならこれから言う条件を呑め。」
…は?条件?いやなんで?無理。
「…なにそれ、」
「この家を追い出されたくないのなら、この部屋から出る。そして学校へ行く。それだけでいいんだ。簡単な話だろ?」
たしかにそうだけど…
私がなんで不登校になったのか。それはいじめや友達関係………ではなく、なんとなくだ。
なにもない、普通の人生。でも何かが欠けてるような気がしたから引きこもってる。意味わからないでしょ?
私は迷った。
「…でも……。」
「今回は本気だ。出てこないという選択をするならこの家を追い出す、もしくは父さんと母さんで引っ越す。」
う、やばい。ガチすぎる。でもでもでも学校に行くのはやだ!!!!!!!
……あ!良いこと思いついたっ!
「はー、わかった。部屋出るし学校も行く。…1人はやだし…」
本音でもあり一部嘘でもある、そんな言葉を呟いた。
○あとがき
こんばんは。氏神とうです。
お久しぶりの投稿ですがどうだったでしょうか?
ノベルが作れるみたいだったので試してみましたが全然語彙力がなくて…。
この孤独BOXは1、2年前にメモアプリでほんのちょっと書いてたものをここに引っ張り出しました。
ではまた不定期でお会いしましょう。さようなら!