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…保健室に連れて行かれ、念のためベットで横になっていろと言われた僕は何も考えられなかった。

自分の独りよがりで和透香の努力を無駄にしたこと、みっともない行動をしてしまったこと、愛してる人がいじめられていたこと。全て憎らしい。自分も世界も何もかもが憎らしい。そうしてベッドに手を叩きつけていた。

…しばらく経って、和透香が入ってきた。合わせる顔なんてない、顔が見れない。

『ありがとう。言ってくれて』

・「え?」思わず顔を見てしまった。

『ごめん、言わなくって、ずっと。翔一にも迷惑がかかっちゃうのが怖くて、』和透香の目は光っていなかった。ただ、笑顔で下を向いて話し続けた。

『翔一が言ってくれたの、嬉しかった。私が言えないことすらすら言っちゃうんだもん。すごいよ。』

・「いや、僕は。和透香の気持ちも考えず、自分の考えだけで…」

『でもそのおかげで、1人救われたんだよ。それでいいじゃん?』和透香の言葉の一つ一つが、僕の心に甘く沈む。

『翔一は何も悪いことしてないんだから、悲しい顔しないで。』

・「…ありがとう」何か少しだけ軽くなったような気がした。

『じゃあ、そろそろ行くね。』

『また後で。』和透香はそういうと保健室を去っていった。

彼女の髪は、なぜか濡れているように見えた。


◦「翔一ぃい大丈夫かあ!!」昼休み、保健室を後にして、木陰で昼ごはんを食べていたところを宗介に後ろから抱きつかれた。いつもよりゆっくりだったのでそこまで驚きはしなかった。

・「あぁ。僕は平気。絆創膏もろもろで済んだし。」

◦「でも痛そうだな、あんまり無理はすんなよ。」

・「お前も優しさってあるんだな。 」

◦「失礼だな。」

・「事実だが。 」

◦「なあ、そんなことより、和透香ちゃん大丈夫か?いじめだって、」

・「僕からは何とも、自分の責任もあるから、本当に申し訳ないと思ってる。」保健室は20分くらいで後にしたが、その後の授業は、何も考えられなかった。

◦「お前の心情は聞いちゃいないんだよ。和透香ちゃんだって許してくれたんだろ?」

・「うん……?……なんで知ってるんだよ?」

◦「本人から聞いた」

・「お前…」

◦「俺は怖いんだよ。前みたいにならないか。怖いんだ。 」

・「あぁ…あの事件か」

◦「お前のやったことは確かに独りよがりだ。でも、いい意味で、だ。このまま何もしなかったら相手の思うがままだろ?和透香ちゃんのためにも動けたんなら、一体何を悔やんでるんだ。」

・「僕も、お前と一緒のことを恐れていたんだ。」そうだ。ずっと頭にモヤついた恐怖心がはっきりとわかった気がした。


【女子高生半島自殺事件】

ーこの学校の1年生女子が公園で自殺した事件。僕たちが一年生の頃だ。原因は毎日のように続くいじめだった。教科書は落書きされ、ご飯は握りつぶされ、下着を盗撮されネットに出され、、言い切れないほどのいじめが彼女を襲い、やがて、公園の森の中、カッターで自殺したという。宗介も和透香も彼女の友達であり、僕も彼女とよく話していた。和透香と初めて話したのも彼女のおかげだった。そんな彼女が死んだ。いじめた奴らは主犯が退学、他は停学になり、今は復帰している。


そうだ。怖いんだ。和透香の机をああしたのは誰かわかっていない。でも見当はつく。

◦「俺、本当にぶっ殺してやりたい…俺が退学になってもいいから、…全員殺してやりたい… 」

停学になっていた奴らが、和透香と同じクラスだと言うこと。あの時和透香をどかした時から薄々気づいていた。でも証拠がないから、迷いがあったんだ。あいつらがやったという証拠がなかったから。

◦「俺、後で和透香ちゃんに誰がやったのか聞いてk

・「やめろ。」これ以上和透香に負担はかけられない。かけさせたくない。

◦「…ああ、だな。悪かった。」宗介は悟ったかのように頷き、落ち着きを見せた。

午後のチャイムが鳴る。1日はまだまだ続く。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『』

最悪だ。

翔一が私のせいで怪我をした。

私のせいで悲しい思いをさせた。

それもこれも全部私が隠してきたせいだ。

学校に行きたくなかった。行ったところで、いじりといういじめに遭う。

発端は二年になった時のことだ。

私が翔一と付き合って一ヶ月経った時。

〈ねぇ、翔一と付き合ってるってほんと?〉

放課後夕日の教室に呼び出され、あの子たちからそう聞かれた。

『え…?うん…』当時はまだ人と関わることは苦手で、大人数から責められているように感じてしまった。

〈えwwまじ?ほんとじゃんw〉答えると、彼女たちは笑って、質問を続けた。翔一のどこが好きなの?どっちから告白したの?今どう思ってる?いろんな質問をされて、恋バナ、っていうのがこんなに楽しいんだと思って、私も笑った。

〈何笑ってんだよブス〉


あのこたちのえがおがきえて、くびをつかまれながら、そういわれた。

〈いつになったら別れんの?待ってんだけど、早くしてくんない?〉

みんながカメラを私に向けて、笑ってきた。さっきと違う笑顔な気がした。言葉が出せなかった。

〈こいつ急に喋んなくなんじゃんw〉〈何怖いの〜?怖くないよね〜〉〈なんか喋れよ撮れ高ないなーw〉そう言ってスカートの中に手を伸ばしてきて、咄嗟に声が出た。

『やめて!!』その声は教室に響き渡り、あの子達は時間が止まったかのように動かなくなって、

数秒経った後に、一つの舌打ちが聞こえた。

〈は?被害者ヅラすんなよ豚丼ねとり女。早く翔一返せよ!!〉そう言われ投げ飛ばされ、私は机に肩を打った。

〈あ、あと、このこと先生とかに言ったらわかるよね?〉

〈これはいじりなんだから、お互い仲良くしようね〜????????????????〉

そう言い残して、あの子達は教室を出て行った。

それ以降、「仲良しならよくすること」といわれ、教科書を持ってかれたり、水筒が消えたり、食べ物が食べられてたり、そんな日々が続いた。

夏になる頃には、学校に行けない日々が増えるような気がした。

でも翔一だけには気づかれたくなかった。

巻き込みたくなかった。

のも、全部私のひとりよがりなのかな、。

ふふ、

最悪だ。私って。

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