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これから事務所に向かう。
「こんにちは〜。」
「花鈴ちゃん♡対面で合う機会はなかなかなかったから今回任務一緒になれて嬉しいわ♡」
「今回の任務で色々教えてください!」
女を武器にすることは、女暗殺者として、必須科目と言っても過言ではない。桜子さんの技術すべて取り込む!
「そんなに固くならなくても大丈夫よ〜。じゃあ、まずはメイクからね」
「メイク?」
「男が好むメイクは、地雷じゃなくて清楚系のか弱そうな顔のメイク。特に浮気男わねイチコロ。さて、やってみましょう!」
「かんせーい♡どうかしら?」
「うわああ!すごいです!」
「花鈴ちゃんはぱっちり二重だし、タレ目だからメイクの仕方を変えれば男なんてイチコロよ!さあ、次は服装ね!」
「やっぱり地雷系のかわいいのですかね?」
「ちっちっち。まだまだだなあ。露出は少ないほうがいい。スカートの丈はわざと長くして、上も露出が少ない大人っぽいけど可愛い服。髪型はハーフアップがいいわね。」
「これでほんとに男を虜にできるんですかね。」
「ええ。これで大丈夫。では、作戦を立てましょうか。」
「わかりました!悪徳ホストの名前は、川崎玲夜。28歳。数々の女から金を大量に巻き上げ、無理やりたちんぼを強要しているらしいですね!」
「やってるわね。まずは、花鈴ちゃん!まず彼の所属してるホストクラブに行って何回か指名しましょ♡そこでラブホテルに連れ込む。そこでバンっ♡こんな感じ?」
なんか、めっちゃサクッとしてるな。こんなんで大丈夫なのかな。
「めちゃくちゃさくっとしてません?こんなんで大丈夫なんですか?」
「状況をみてすぐに判断できるのが一流の殺し屋よ。もちろん搦め手もいいけどね、すぐ判断できる方が修羅場で生き残れると思わない?」
よくわからない。まあ、とりあえずやってみるか。
「じゃあ、行きましょうか!」
「今からですか?」
「ええ♡」
「つきましたね」
よし、本番だ頑張るぞっ!
「花鈴ちゃん顔!固いよ。気合い入りすぎ笑目をトロンとさせて、いかにもか弱い女を演出するの。わかった?」
「はい・・」
「いいわね!行ってらっしゃい♡」
ホストってどんなところなんだろう。緊張するな。
「いらっしゃいませ〜お嬢さん可愛いね♡誰を指名する?」
「川崎玲夜さんでお願いします。」
「おお〜!玲夜ね玲夜〜ご指名だよん」
奥から玲夜が出てきた。こいつが。あ、危ない危ない。殺気は出しちゃだめだ。こらえろ💢
「おお!可愛い子が来たね!なんで俺を指名してくれたの?」
「なんとなく・・」
「そっか〜。その調子だとホストクラブは初めてっぽいね♡そんな固く構えなくても大丈夫だよ♡(こいつちょろそうだな。次のターゲットはこいつに決まりだ♪)」
殺してやるよボケが。どんなトークを話すかは事前に桜子さんからみっちり指導を受けた。やってやるよ。
「実は私事務員なんですけど上司からのパワハラがひどくて、涙目」
「それは大変だねいつも怒鳴られたりしてるの?」
「はい・・」
「それは辛いね。僕で自分の心を癒やしていってほしいな♡」
サワッ。玲夜がまるで小さな子兎を手に取るように肩を掴む。まるで狼のように。
何なんだよこいつ。癒やすんじゃなくてもっと傷つけるんだろうが💢
「ところで名前を聞いていなかったね。名前はなんていうの?」
玲夜は優しい目で見つめてくる。
「青木久美子です。」
「くみこちゃんね可愛い名前してるねえ〜♡ところでお願いがあるんだけど、僕にシャンパン入れてくれない?」
来た。まあ、悔しいけどこいつがイケメンだってことは認める。私が本当に青木久美子だったら、騙されてただろう。
「一番安いシャンパンでもいいですか?このカフエ・ド・パリ」
「全然いいよ!まだ初回だし♡」
玲夜は、息を吐くように心にもない甘い言葉を囁く。
「君と話すのはすごく楽しいよ。また、来てくれたら嬉しいな。上司の愚痴全然聞くよ!」
「ありがとうございます!また来ますね!」
「実はさ、僕、まだ新人で生活に困ってるんだ。だからさ、いっぱい来てシャンパン入れてほしいんだ。」
「そうなんですね!玲夜さんは私の力になってくれましたし、私も玲夜さんの力になれるように頑張ってはたらきますね!!」
嘘ついてんじゃねえよボケが。今まで騙されてきた女性たちが可哀想だよ。
「ただいま戻りました。桜子さん」
「どうだった?」
「息を吐くように甘い言葉をささやきますねあいつ。」
「乗ってきた証拠ね。これからも何度か来て大量にシャンパンを入れるわね。そうしたら確実にラブホテルに連れ込める。」
「わかりました。事務員ですので金曜日一番自然ですかね。」
「そうね。花鈴ちゃん頭回ってきたわね!」
「ホントですか?ありがとうございます!」
必ず、あいつ堕として見せるわ♡
「女殺し屋としていい面構えになって来たわね♡」
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