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3日後、翌亜流高校の校長室にて
「やあ、小野麗尾君。今日はよく来てくれたね」
表面上はにこやかに、だが左右には取り巻きの教師達を並べて、翌亜流高等学校長:鷲羽 飯大(わしは いいだい)
がそんな事をほざく。
天女 宇受乃を連れて来た俺が、
「早速ですが、本題に移りましょう。冒険者部とやらを立ち上げ、私に部長になって欲しいのだとか……?」
「おや、少々話に食い違いがあるようですね? 私は小野麗尾君が今後とも地域に密着した冒険者活動を続けるために自分の意志で是非とも冒険者部を立ち上げたいと訴えて来てくれたと聞いていたのですが……?」
在学中の冒険者活動を認めてほしければ、そういう形にしろ、と。
「そうですね、部活動と言う形であれば予算を頂けると聞きまして」
誠意とは言葉ではなく金だ。いくら出す?
「そうだな……葉亜高度(ばあこうど)教頭先生?前年度の部活動の予算例はいくらでしたかな?」
「しょ、少々お待ちを。え~と……運動部全体で2百万程が生徒総会で決議されておりますな」
「ふぅ……話になりませんな。宇受乃さん」
「はい、此方昨年度の小野麗尾 守の冒険者活動の経費を纏めた資料になります」
秘書役に見せかけたエインセルが手元のバッグから取り出した資料を鷲羽校長に渡す。
「ふむふむ……なっ!?何だこの金額は!?」
ふっふっふ。驚くだろう、驚くだろう。纏めていた俺も驚いた。ダンジョン攻略時のMPだけで数百万逝ってたからね!
消耗品を大放出していたら破産一直線じゃった……
初期投資だけで500万位掛ったし、こないだ追加で買ったスキルオーブも合計数千万。俺は私立医大生だった……?
「一人の高校生が普通の冒険者になるだけでそれ位掛かりました。それで、予算はいかほどで……?」
「ううむ……予算については後程再度協議させてもらう、という事でどうかノゥ……?」
よし、心に罅が入った!
(エインセル、プランA。心が弱った今の内に取れるだけ弱みを吸出しヨロ)
(ラジャ!……うわっ、汚ったな!?)
さて、今の内に本題に切り込むか。
「それでは次に活動拠点に関してですが」
「葉亜高度教頭先生、今空いている部活動棟の部屋は」
「恐縮ですが、空き部屋が無い事は確認させて頂いております。武器防具の保管等の都合もありますので、空き教室の使用も宜しくないと思われますので、校内の敷地に冒険者部の部室棟の新設の許可を頂けますでしょうか?許可を頂ければ、建設に関わる費用含む諸々は私の方で手配させていただきますが……」
「ふむ。敷地内なら問題ないじゃろう。グラウンドを潰す等他の部や授業の迷惑にならないように」
「はい」
言質ゲトー。ついでに証拠録音もゲトー。
「最後に部活動に置いては生徒会同様に生徒の自主性を重んじて頂けると安心して部活動に励めるのですが」
「うむ、だがしかし学校側としても監督責任という物がある故にな。部活動の顧問としてこちらの文章 読子先生が務めてもらう事になるが、これは受け入れてくれるな?」
「当然ですとも。寛大な処置に感謝します」
「うむうむ。これからも世の為、人の為(そしてわし等の為)に頑張り給え!」
治外法権ゲトー。もちろん証拠録音もゲトー。
(エインセル、抜き出しは?)
(この場の全員分しっかり引き出したわよ!)
(えっ?それってもしかして私もですか?)
(嫌だなぁ、フミフミ先生は最初からこちら側じゃないですか!)
(そ、そうですよね!? ……とんでもない事になっちゃったなぁ……)
「それでは失礼いたします」
さて、関係者全員集めて10代ダベリ場の設計図引くべ。