ぺいんとさんが病院へ運ばれた。
し「ぺいんとさん……」
死んじゃうのかな……?もう会えないのかな……?
…そんなの嫌だ…!
し「ハアッ……ハアッ…」
気がつくと僕は走っていた。疲れても、止まりたくても、勝手に足が動いて止まらない。
し「ここが…ぺいんとさんが運ばれた病院……?」
息を切らしながら中へ入った。
近くにいた看護師さんにぺいんとさんがいる病室を教えてもらい、早歩きで向かった。
教えてもらった病室につき、息を整えてから扉を開けた。
し「失礼します……!…え……クロノアさん…?!」
ク「……しにがみくん!」
し「ぺいんとさんは…?」
僕は恐る恐る聞いた。
すると、クロノアさんは小さく首を横に振った。
し「え…」
僕の身体中の穴という穴から汗がたくさん流れ出てきた。
手は小刻みに震えていた。
ク「あっ、死んではないよ!ただ…ずっと目を覚ましてなくて……」
し「ほんとですか?!良かったぁ!死んではないんですね!」
クロノアさんの言葉に安心した。だけど、震えは止まることはなかった。
ク「……………しにがみくん、こっちにおいで」
し「?、はい…!」
隣へ行った瞬間、僕はクロノアさんに抱き締められた。
し「クロノア…さん……?」
ク「怖いよね、辛いよね、でも大丈夫……!ぺいんとは絶対帰ってくるから!」
し「………うぅッ…うわぁぁぁぁ」
今まで堪えていた涙が溢れだし、止まらない。
クロノアさんは、そんな僕を優しく抱き締めてくれた。
しばらくして、落ち着いてきた頃に先生が入ってきた。
ク「先生……あの、ぺいんとは…」
先生は、ぺいんとさんの今の状況を詳しく説明してくれた。
先生によると、手術は成功したが目を覚ますかは不明らしい。
ク「そうですか……ありがとうございます…!」
こんなときまで冷静でいられるなんてさすがクロノアさんだ。
先生が病室を出た数分後にトラゾーさんがやって来た。
ト「ぺいんと!!ってクロノアさんにしにがみさん?!」
焦っているトラゾーさんを落ち着かせ、今の状況をクロノアさんが詳しく説明した。
ト「そうですか……」
トラゾーさんはクロノアさんに向けていた体を、ぺいんとさんに向けた。
ト「お前ならすぐに帰ってこれるだろ……なぁ…ぺいんと……笑」
そう言ったトラゾーさんの目には、涙が滲んでいた。
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うわぁ…もう最高なんだけど