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海人「〇〇〜!撫でて〜…」
廉「…〇〇暖か〜、天然カイロやな」
駿佑「今日の姉ちゃん、俺の好きな匂いする…」
『…』
ーーあれから数週間が経って、
海人は猛アタック…
というかよく甘えるようになった。
……しかし、それに加えて廉と駿佑の距離が、
以前にも増して近づいていた。
必要以上に肩や腰にそっと手を回し、顔を不意に間合いに詰めてくる。
恭平「〇〇さん?」
『え』
ボーッと…廉と駿佑の顔を脳裏に浮かべていると、
隣を歩いていた恭平の声が不意に耳に響いた。
『あぁ…少し考えことしてたわ』
自分なりの笑みを浮かべ、恭平を一瞥しては
正面へ向き直す。
恭平「考えこと?〇〇さんが?」
恭平はどこか怪訝そうな表情を見せた。
『ロボットじゃないんよ?私。考えことくらいするやろ』
恭平「だって普段…ぼんやりする仕草なんて見せへんから
珍しく思って」
怪訝そうに歪んでいた恭平の表情はすっとほどけ、
やがて拍子抜けしたような、きょとんとした顔へと変わった。
私はそっと目を閉じ、心を静めてから、落ち着いた声で口を開いた。
『恭平があんま気づかへんだけで結構見せてるで』
恭平「え〜…ほんまです…?」
ーーそんな他愛のない会話を紡いでいる中
駿佑「あっ姉ちゃん!」
『!あぁ…駿佑』
駿佑が、嬉しさを隠しきれない満面の笑みを浮かべながら、
こちらへ駆け寄ってくるのが目に入り、自然に歩みを止める
駿佑「今仕事っ?」
次の瞬間、何の前触れもなく、その腕に強く抱き寄せられた。
隣に立つ恭平は驚きで固まっている。
『いや今は休憩中…』
駿佑「そっか。」
「…姉ちゃん、今日も綺麗やな」
駿佑は、まるで想いを寄せる人に触れるかのような優しい眼差しで、
私の耳元に落ちた髪をそっとかけ直した。
『あ、ありがと…』
小さく苦笑いを溢すと、硬直していた恭平が我に返ったのか
私に耳打ちする
恭平「なんでみっちーこんな甘えん坊になってるんです…?」
『私もわからへんの…』
駿佑「…なにこそこそ話してるん?」
『え?な、何にもあらへんよ。ね、恭平』
恭平「は、はい」
駿佑「へー…」
「…じゃあ恭平、姉ちゃん借りてええ?」
突然の言葉に思わず目を見開き、
私はそっと恭平を横目で窺うと、彼の服の裾を指先でつまみ、かすかに首を横に振った。
恭平「…!」
それに気づいた恭平は、わずかに視線を落とし、静かに頷いて応えた。
恭平「…いや、俺ら休憩終わったらスタッフのとこ行かなあかんねん」
そのひと言に胸の奥がふっとほどけ、
私は心の中で『恭平〜…!』と名を呼びながら、滲むような感謝に満たされた
駿佑「…それじゃあ仕方ないな。」
…次の瞬間、
駿佑は素直に身を引き、静かに距離を取った。
駿佑「…姉ちゃん、帰る時は連絡してな。」
『え?け、けど今日駿佑の方が仕事終わるの早いんじゃ…』
駿佑「俺が一緒に帰りたいだけやって」
そう言うと駿佑は、私の頭から頬へと、なぞるようにそっと手を滑らせた。
駿佑「…じゃ、また後でな、姉ちゃん」
その言葉を最後に、駿佑の姿は遠ざかっていった。
恭平「…なんか、みっちーの目…姉を見る目とちゃいましたね」
『…うん。』
…まさか駿佑…
ーー…いや…ただシスコンなだけやんな…?
にくまん小娘