【1番楽しかったのはいつですか?】
ある会議の日、集まった連合国に枢軸国、そしてホスト国の加。会議が終わった頃ふと加がそう口にした。皆ぽかんと口を開いたがまず最初に声を出したのは米であった。
「俺は20世紀後半だぞ!国も明るくなったし、なんてったって映画が1番発達したから!」
「米の音楽も魅力的だったよねぇ。伊じゃ、あぁいうのはちょっと始めにくかったしさ」
「だろう!?」
伊が和やかに言った返しに米は明るく笑顔で嬉しそうに答えた。
「僕は2回目の大戦後かなぁ。沢山お友達が増えたしね」
「あ、ああ。あのときは露、お前が色々凄かったよなあ」
「あのとき?あのときだけなの?」
「当たり前だろ!今凄いのは俺じゃないか!」
仏が気まづい雰囲気を変えようとした返事に露が答え、そして米が空気を読まない回答を送り2人の間にバチバチとした視線が飛び交う。そこを仏が勢いよく間に入って話を切り返した。
「お兄さんは中世かなぁ!!やっぱり強かったお兄さんはかっこいいからね!」
「はっ(笑)俺にボコボコにされてた癖によ」
「あ?」
「俺はやっぱりこいつとの戦争に勝った時と産業革命だな。あぁいい時代だったよ」
「はいはい栄光なる孤立の大英帝国様(笑)」
そしていつも通りの喧嘩が後ろで始まっている中、中は話し出す。
「我も最強の時代が好きだったある。音楽も雅、国にあるものも豊か、なんていったって従属国が増えることがなんと国をよくするよろし。」
「あ、あはは、」
加は連合国のいつも通りの変わらぬ回答に薄く笑って次は枢軸国に向けて目線を変えた。
「皆さんはどうでしょうか?」
まず答えたのは伊だった。
「う~ん、そうだなあー。芸術が盛んだった時だっていったらずーっと大好きだし,,,ってなったら今かな」
「同感だ」
「私もです」
その言葉に連合国は動きを止めた。
「へぇ。意外だね。独は俺と一緒でまだまだ若いとか言われてる側だから分かるけど日はなんでだい?」
「若作りあるか日。青二才にのっかったか」
「違いますよ勝手に言わないでくれます?」
「ま、まあまあ。伊さんから聞いてもいいですか?」
「うん!」
「皆がね、綺麗な声で、大きな声で歌えること。おなかいっぱい食べれること。好きな人と過ごせる今が俺は好きだなぁ。兄ちゃんとフカフカのベッドで一緒に寝られて一緒に朝を迎えられるのが俺は大好きだよ。」
仏が英を殴る手を止めてウンウンと頷く。
「独は?」
「確かに米の言う通りまだ俺は浅いのだが,,,それは含めない。多くの血の流れることが昔よりも少なくなった今が、俺はただただ愛おしい。それに兄さ、兄貴が剣を持たず人並みの時間で寝起きをして犬の世話をして過ごしている。俺も伊と同じで兄と過ごせることが心底嬉しいのだ。」
「悲しいなぁ。普くんが家で過ごしていたのがあたかも拷問だっただなんて」
実際そうだったろという口をギュッと締め、英は米のモゴモゴとしている口を手でガシッと抑えていた。
そして皆の視線は最後の日に集中する。
「日さんは?」
「常に戦が起きて女子供も血を流すような世の中で平穏だったといえば8世紀,,,平安でありましたけど。色々な改革があったといえば米さん達がいらっしゃった19世紀後半など。我が国は沢山、本当に沢山の経験を積んでまいりました。ですが、どの世の中でも望んでいたことがりまして、それが子々孫々の繁栄です。1000年、2000年後の子孫のために残してきたものを今現在受け取りそしてまた次の1000年、2000年を紡ぐために新しい技術を生み出していく。それを間近で見られるなど、楽しいを越したものほどないです。」
その言葉に誰もがうんうんと頷いたりしていた。
一方、会議場の廊下。
顔を真っ赤にして下を向いている南伊
口を手に抑えながら号泣している普
もう立っていられない大阪がいた。
そして一斉に会議場へ飛び出して行ったのである。
コメント
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大阪同感だわなんでだろうねぇ何年経っても何百年たっても人間は子供のようだわ