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現世と隠世の境界線

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現世と隠世の境界線

10 - 第9話 かくれんぼ 後編

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2024年08月02日

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残り二人。

「くらげが捕まっちゃったみたい」

「えぇ…」

二人は森の奥深く。さぁ、紅真はこんなところまで来るのだろうか…

「あの人ってさぁ、背が高いでしょ?だから人探すの得意なのかなぁ?」

「そうかもね…」

たしかに、紅真の身長は3mほどもある。

しかし、身長よりも、彼のキメラとしての才覚…のようなものが何かあるのかもしれない。

「あれー?どこやー?」

「来たっ」

紅真の声がだんだんと近づいてくる。

「ここらへんはよく散歩してるから、慣れてるんやよなぁ」

「嘘でしょ」

紅真は森に入り、辺りを見回す。

二人は、息を潜める。

「おかしいなぁ。気配はするんやけど。んんー?」

紅真が二人が隠れている場所を覗く…!

「みぃつけた」

「あぁー!」

「なんかスリルあった!!あれ?くらげは?」

「もっと前に捕まった。付き合ってられんって、川に潜っちゃったわ」

「えぇー」


これが、里奈にとって隠世での最後の夏になることを、彼女たちはまだ知らない。

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