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鬼殺隊の中で唯一、鬼の首が切れない剣士。しかし、鬼を殺せる毒を作ったちょっと凄い人
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蝶屋敷には今日も優しい朝日が差し込み,縁側では色とりどりの蝶が優雅に舞っている。 そんな縁側でその蝶々は1人の少女”栗花落カナヲ”の白く細い指に止まり休息を取っている。 屋敷の中では苦い薬を飲みたくないと喚く患者の甲高い声が響き渡り,それをかき消さんばかりの”神崎アオイ”のお叱りの声が上乗せされる。
そんな中,もう1人の少女”胡蝶しのぶ”は仏壇の前の座布団に正座をし胸の前で手を合わせていた。彼女が目を開けた視線の先にある遺影にはピンクと黄緑の髪飾りを髪の両側に付けにこやかに笑う姉,“胡蝶カナエ”の姿があった。
ここしばらくしのぶはカナエの仏壇の前に座り感情を落ち着かせる毎日を送っていた。 “ここしばらく”というのは竈門禰豆子が太陽を克服したとの報告が上がり,竈門炭治郎及び時透無一郎,甘露寺蜜璃,不死川玄弥の4名が刀鍛冶の里から超屋敷に運び込まれる数週間前の事だ。
その後しばらくしてしのぶは仏壇を後にしようと腰を上げると,ふと机の上に置いてある”遺書”と書かれた封筒が目に入った。それはカナエが鬼殺隊に入った際に書き残した”遺書”であり,当然、カナエが亡くなった際にしのぶが御館様から受け取った際にすぐ全文を読破した。 しかし,改めて読み返そうと思いしのぶは封筒を手に取る。再び座布団に座り直し丁寧にカナエの時で書かれた中身の紙を取り出した。
改めて読み返し始め、ふとしのぶの目にある一文が止まった。 ____ “しのぶは頭がいいから”
そんな一文を見てしのぶはふと、自分が始めて毒を編み出した事を思い出す 。