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どこの世界にも、何かしらのことで争い、競い合い、頂点を取るものが現れる。

数々の魔術師の頂点に立ち、類い希ぬ才能を持った少女こそ、この物語の主人公である。


天才ほど頭のネジが外れている、と、どこかの誰かが言ったが、まさにその通りである。

ルイ・エジェント、16歳、魔術師の頂点に立つものだけが名乗ることを許される称号『第3魔術師』を歴代最年少である14歳に就任し、〈天地の魔女〉という異名を持つ若き天才魔術師だ。

そんな完璧で超人的なルイだが、欠陥を抱えていた。

一つ、喋れないということだ。

先天的なもので、治すのはほぼ不可能に近いらしい。だがそのような欠陥にも才能で打ち勝ってしまうのがルイである。

「ル~イ~さ~まぁ~?何でこんなとこで寝てるんですか。これ以上馬鹿になられては困るのですが」

朝からなんと暴言を吐かれた。それも一番聞きたくない声で。

そんな声で朝から最悪な目覚め方をしたルイ。

ルイは人差し指を立て、その声の主に向ける。

『うるさい』

「黙ってください。起きれないのはそっちでしょう」

ルイの反論も虚しく、その声の主……もといスヴェンが切り捨ててゆく。

ルイは不機嫌な顔で体を起こす。

『飯、食べる』

「朝食といっていただけるとありがたいのですが?」

『……朝食、食べる』

いちいち言い直しさせてくるのもスヴェンの嫌なところだ。

パクリとフルーツを口に入れるルイの髪をテキパキと結んでいくスヴェン。

ところで先ほどからルイの喋り方がおかしいと思った貴方。

最初に明記したと通り、ルイは喋れない。

では先ほどのは何なのか。

それこそ魔術なのだ。

ルイが使った魔術の名は【文字起こし】

簡単に言うと、脳で考えたことを指先から放出し、空中に浮かび上がらせる魔術だ。

しかしこれは最近まで世の中に無かった魔術……ずばり、ルイが開発した魔術だ。

「今日の予定ですが」

スヴェンはため息をつきながら恒例の予定を報告してくる。

「三会があります」

『うげっ……』

【三会】とは。

それは、【第3魔術師】が集まり政策について話し合う……という表書きをした交流の場だ。

「勿論行かないという選択肢はございません」

『あー!腹痛が……!さっきのフルーツ腐ってたかな』

「ルイ様の食事には毎朝採れたてのフルーツを使わせていただいています。それでも腹痛が続くようでしたらセルフで治して下さい。貴女、魔術師でしょう?」

とんでもないスピードで論破されたルイ。

(なんだかんだ言って、スヴェンが一番酷いじゃないか……!)

文句を言ってもきっと伝わらない。

『だって三会って変態とサイコが集まって、なんかしらんけど戯れてる謎の会じゃん。その中に放り込まれる私、かわいそうじゃない?』

渋々着替えながら愚痴をこぼす。

「あんたも人のこと言えな……ん”ん”、失礼」

咳払いしながら、誤魔化そうとするがバレバレだ。

本当に失礼な執事である。

そして玄関前に止まるルイ。

『やっぱり休むわ。うん、疲れが一気に来たね』

「させませんよ」

ルイの抵抗も虚しく、馬車まで引きずられていく。

それを見た一般人が、「第3魔術師〈天地の魔女〉の宅では叫びながら馬車まで引きずられている少女がいる」と噂をして回っていたのだとか。

そんなことは知る余地もない。


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