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グループ内の北条総合病院は、日本を代表する医療チームがいる病院として日本中から患者が集まっている。



北条グループの若き副社長は、医学、美容、経営面などを勉強中で、頭脳明晰の素晴らしい逸材。



語学も堪能で、英語、フランス語、ドイツ語を自由に操る。



男性美漂う甘いマスクで、麗しく色気のある顔立ち。



整えられた眉、すーっと通った鼻、薄めの唇、見つめられれば相手を釘付けにする少し潤んだ瞳。



ビジネスシーンにピッタリのショートレイヤーに軽くパーマをかけ、サイドに自然に流れをつけた髪型が、大人の魅力を十分に引き出している。



見た目も中身も超ハイスペックな九条さんは、今まで数回雑誌やテレビにも取り上げられたことがある。



『取引先に行ってきたんだ。君も仕事終わり?』



『あっ、はい……』



『どうした? 彩葉、大丈夫か? 顔色が良くない……』



私は突然現れた九条さんに声をかけられ、フラっとして体制を崩してしまった。



咄嗟に私を抱きとめた九条さんの胸のあたりからほのかに漂う大人の香り。



ネクタイの裏にそっとつけているのか……



エレガントで優しい甘さ、ウッディ系のセクシーな香水の香りに余計にクラクラしてしまう。



『ちょっと最近貧血気味で……少し休めば楽になりますから。すみませんでした、大丈夫です、もう行ってください』



仕事中の九条さんに迷惑はかけられない。



『休めば楽になるなら、ちゃんと休めるところに行こう』



『えっ?』



九条さんは私を支えながら立たせ、そのまま乗ってきた車の方に向かった。



『あ、あの、ちょっと』



『すぐ近くに俺のマンションがある。そこで休めばいい。こんなところで1人で休んで何かあったら大変だろ』



『い、いえ、大丈夫です。本当に……』



『あっ、あっ……』



私の言葉を無視してるのか、あれよあれよという間に九条さんの車の助手席に座らされた。



『シートベルトして』



『は、はい』



私は、つい言われるままにシートベルトをしてしまった。



そこからほんの数分で、九条さんが住む立派なマンションに到着。



支えられたままエレベーターで上がり、気づけば部屋のリビングまで入り込んでいた。



そんな九条さんの強引さに驚きながらも、私は結局逆らうことなく豪華でフカフカなソファに腰を下ろした。



『横になって構わない。楽にして』



『あ、ありがとうございます』



まだフラっとする体をソファの背もたれに預けると、体を包み込むような優しい感じにホッとした。



九条さんはキッチンの冷蔵庫から高級なビンを取り出し、馴れた手つきで栓抜きを使って蓋を取った。



私の目の前で綺麗な透明なグラスに注がれていくその水は、まるでワインか何かのように思えた。



ビンに入った水を飲むなんて初めて。



『いただきます』



ただの水なのに緊張する。



ん、まろやかで美味しい。

あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

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