セシリアの目に映ったのは、アランに専属の侍女はついていないと教えてくれた侍女だった。
吸い寄せられるように近付いていく。
芝生に落ちたセシリアの影に気が付くと、マリーは肩をびくっと震わせた。
「いつもアランのお世話をしてくれてありがとう。よかったら、受け取ってくれないかしら」
チョコレートボックスを差し出すが、マリーはぶんぶんと首を横に振って受け取ろうとしない。
「皇后陛下にお礼を言われることなど、何一つしていません。私は……アラン皇子が冷遇されていると知りながら、傍観するだけで何もできませんでした」
悲痛な面持ちをした彼女からは、自らの行動を悔やんでいることが伝わってくる。
「でも、あなたはアランに仕える侍女たちの勤務体制を教えてくれたわ。私なら後宮の状況を変えられると思ったからじゃないの?」
今だから**************************
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