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「……あなた様と永遠に…」

「良く言った。楽、祭りがあるんだろう?日が沈む前に行こう」


俺が差し出した手をギュッと掴んだ。楽がよろっところけそうになったが運良く掴むことが出来た


「……くそ、」

「兄さん…父上に言いつけるからな!、」


ハオがそう言うと、ルェの足がピクリと止まった。顔を恐る恐る覗き込んでみると、表情は固まり眉間をしかめていた


「楽?おい、どうした」

「…はっ、怯えるのか。そりゃそうだよな、父上にこんなこと伝えたら相当怒ると思うぞ」

「やめろ…」

「もしかしたら……」

「やめろ__!」


一気に小鳥が飛び出してきた。風がまたもやビュンビュンと吹いた


「……何故そんなに行かせたくない?」

「お前が南だからだよ」

「何が違う。みな同じ…」

「違う!」


拳を強く、強く、握り締めていた。浩や楽は顔を曇らせた。何に怯えているのかさっぱり分からなかった

そんなことをしていると雨がザーザーと降ってきた。雨が降っているのにも関わらず二人はびくとも動かない


「楽、行こう。」

「……」


俺が引っ張ると楽は少し歩きだしたが、一歩進む度に止まっていた。そんな感じだったが浩の姿は見えなくなるほど、俺は前へ前へと進んでいた


「楽、お前の父上って誰だ?」

「……知ってどうする」

「あー、ん確かに」


知ってどうする。確かになと思ってしまった。でもこんな状態になるほど怖い奴なのか?俺は不思議にどんな人なのか気になった。こんな状態で祭りを楽しめるのか?俺は、そこが一番気になった


「楽……道を案内してくれないか」

「……は、分からないことないだろ。此処にあなた様は十分と訪問したはずだ」


(バレてる……何故バレるんだ)


俺の正体がバレている以上楽を一人にするのはまずい。口を滑らし色々とバラしそうだ。北の父上は俺の記憶じゃ社交性の人だ。もしかして俺が眠っている間に人が変わったのか?死んだ?でも、不死身だろう

明珠ミンジュ…私を殺してくれ…」

「……は、」

「私は__」

「おい、馬鹿いうな……」

「其処《そこ》に居るのは誰だ」

向こう側から灯りを照らされた。住民だろう、この人達に頼むしかない

「瑤楽様_?其とそなたは…」

「あ、えと…自分は、」


美明珠だと、名乗ってもいいのか?さっきは思わず名乗ってしまったが此からのことを考えると明珠と名乗るのは危ない気がする。だったら俺は他人を演じよう__

「……私はタオ、このお方が倒れていたもんで助けを_」

「……明…珠、」

「静かに楽、少し演じさせて貰う」

「なんの名が好きだって? 」

「知りたい。」

「あはは、可笑しな奴だな」

「明珠……、」

笑う顔が好き。態度が好き。言葉遣いが好き。私を撫でてくれる手が好き、全部好き。好きだった、確かに好きだった。あなた様が私の全てだったんだ

自分を犠牲にしてまで、私を助けたかったのか美明珠…私はあなた様が憎いよ

「強いて言うならば__タオ

「タオ……?」

「濤には大波、情熱という意味が込められているんだ。何故なりたいかって?それは__かっこいいだろう。」

私を見詰めるその視線が愛おしかった。ふふと笑うあなたが恋しかった


「楽!危ない__」


北と南が戦争になってしまった時、南のあなたは当然北を攻撃しにきた。私を殺さなければならない、その事実を一番知っていたのはあなただろう。命のために戦うあなたが、ただひたすらかっこよかった


「明……珠?」


あなたの胸に深く刺さった剣を見るのが嫌だった


「何故南が__」

「仲間割れか?__」


「五月蝿い、みんじゅ、はそんなことしない__!!」


ただひたすらあなたが憎かった。何故私を助けたのですか。私とあなたは敵同士_助けても助けなくても今後絡むことは出来ないのですから_あなたのことを守りたい、次こそ守ってくれたあなたのことを、今度は私が命を懸けて守りたい



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