先輩が消えた。
本当最近あったばかりの、ただの他人の事を考えて、俺は自分の精神が壊れていくのがわかった。壁に頭を打つ。
未来なんて、時間なんて、すぐにすぎさる。
関わっていた人は、あっという間に消える。
生きるなんて、よくわかっていない、未知な存在。
この世なんて、なにかをするためにあるのただの物。
息を吸って、はいて、当たり前だと思っているけど、当たり前じゃないこと。
ずっと壁に頭を打っていたら、気絶してしまった。
ーー
起きても、まだ旧校舎で、今が何時かもわからない。
ただ、分かるのはーー
先輩に膝枕してもらっている事。
[先…輩]
これが夢でも現実でも、安心する。
先輩がいるなら…
[後輩君…ごめんね]
謝らなくていい、そう言おうとしたけど、声がでてこない。
まだ意識も完全じゃない。
頭痛がする。
[大丈夫…後輩君なら…大丈夫…]
そして、頭を撫でられる。
先輩の手は、安らぎを感じる。
[俺…先輩の事、好きですよ…]
言い残した言葉。
先輩に伝えられた。
生きててよかったと思う瞬間は、こんな近くにあった。
安心したら、眠くなって、寝てしまった。
[後輩君…おやすみ]
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