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オーターサイド
世界が平和になった。マッシュ・バーンデットにより。あの男により、世界の認識が大きく変わった。私も例外ではない。
無邪気な深淵戦で死にかけた時に意識が遠のき、走馬灯を見た。
先に逝ってしまったアイツ、、、アレックスとの日々、腐れ縁の無駄に眩しかったアイツの顔、
そしてずっと疎遠だった、愛しい弟、、、ワースの顔。
昔から毎日がつまらなかった。一度やれば出来てしまう、理解できてしまう。そのせいで私は感情を顔に出すことが上手く出来なかった。
目つき、表情、才、魔力量、大人ですら、私を恐れた。その才に父と母はとても喜んでいた。 何も嬉しくなかったが。
毎日が彩りのない、そんな中できた趣味は本を読むことだけだった。
ある日母が子を身ごもったことを教えられた。性別は男の子。
私は兄になるのだと言われた。きっとその子も私を恐れるのだろうと思い、気にも留めなかった。両親は「きっと価値のある子が生まれる」などと話していた。こんな時もその話か。
1月13日、弟が生まれた。
メイドに案内され、弟と対面することになった。
弟は母に抱えられ寝ていた。
母に手招きをされ、
「オーター、この子が貴方の弟よ。名前ワース。価値という意味を込めて名付けたのよ」
母が話しているとワースが目を開け、目があった。
エメラルドグリーンのような瞳が宝石のようで綺麗だと思った。初めて思った。初めての感情に驚いているとワースが私に微笑んだ。
心臓あたりからじわじわと、愛しい、、、そう思った。
可愛い、愛しい、この笑顔を守りたい。
「お母様、ワースを抱かせてください。」
「いいわよ、落とさないようにね」
ワースを抱いてみた。意外にも重さのあったが何も気にならないくらい、ワースに夢中だった。
「、、、ワース、貴方の兄ですよ」
ワースが生まれてから、数年が経った。ワースはわからないことがあると私に聞きにくる。成長したワースはあの日から変わらず可愛いかった。
エメラルドグリーンの瞳は宝石のようで、私よりも癖のある髪はふわふわと柔らかく、嬉しそうに笑う顔がまるで太陽のように眩しかった。
そんなワースをあのゴm、、、、、、父は
「価値がない、一番を取れ、お前の兄はできた」などといい、暴言を浴びせ、暴力を振るった。まだ力の足りない私はよく、父の部屋に押し入り、言い訳を述べてワースを連れ出した。
昔はよく泣いていたが、いつしか、泣かなくなった。大丈夫かと問うといつも
「はい、大丈夫です!僕が悪いので仕方がないことなので」
と言った。笑顔を保とうとしているが、少し歪んだ顔が堪えているようで、それがどうにも心苦しかった。
だから、警察学校に行くことにした。証拠を掴み、父を訴えるために。ワースをこの家に置いていくのは嫌だが、私が居なくなることで少しは楽になるだろう。
ある日、ワースが私の部屋に来た。
「兄様、、、」
いつもより悲しそうな声が聞こえた。
「ワースか、どうした?」
振り向き顔を見ると、今にも泣きそうに見えた
「兄様、家から出て行ってしまうのですか、、、?僕は兄様と離れたくありません。兄様と一緒にいたいです。」
「っッ」
驚いた。ワースは私のことが嫌いだと思っていたから。とても嬉しい。だが、
「、、、すまない、だが私は行かなければならない。」
きっと私が居なくなれば少しはよくなるはずだから。
すると、ワースは泣いた。久しぶりに見た顔だ。
申し訳ありませんと、我儘を言ってごめんなさいと謝ってから顔を見られないようにと部屋から出て行こうとしていた。
私は腕を掴み
「必ず、迎えー⚪︎◻︎~から」
そう言い終わるとワースは帰っていった。
この誓いは必ず果たすー
、、、アレックスが死んでから神覚者になった。だが、毎日が多忙でワースと関わることが出来なかった。
ある日弟子達が
「オーターさんって兄弟とか居ないんスか?」
と聞いてきた。
「、、、弟が一人いる、今はイーストンの三年生のはずだ」
「マジっすか⁉︎気になる!どんな人か教えてください!」
「数年会っていない」
「・・・」
「マジっすか⁉︎」
「マドル、マドル、、、嗚呼、アイツか。」
「スカシピアス知ってんのか?」
「七魔牙戦で俺が戦った奴がマドルと言っていた。ワース・マドルと言っていたな。、、、確かに見た目は似てたな。」
「俺も見てみて〜!よし、今度マッシュ達とシュークリームパーチーそん時に聞くか!そんじゃまた!」
ランスだけ残っていた。
「オーターさんはワースと関わらないんですか?」
「、、、。関わり方がわからない。」
わからない。今も昔も気持ちは変わらない。誓いを果たしたい。だが、わからない。
「つまり、仲良くしたい気持ちはあるんですね。ならまず、話しかけていきましょう。アイツもオーターさんと関わりたいと思っているに決まってます。兄弟とはそういうものです。な?アンナ✨」
妹の写真に向かって喋り始めた。
だが、そうだな。行ってみるか。
そうして、行動に移すことにした。ワースに会うために
コメント
1件
うわあ、第3話で一気にオーターの内面が深掘りされた感じがして、すごく引き込まれました。弟・ワースへの愛情が「初めての感情」だったっていう描写、胸に刺さりますね。あのエメラルドグリーンの瞳のシーン、宝石みたいで綺麗って思うところからもう、オーターの世界が変わったんだなって。それだけに、父の暴力から守ろうとして警察学校に行く決断とか、数年ぶりに会うのに「関わり方がわからない」って戸惑う姿が切なくて…。でもランスの一言で動き出すラスト、次が楽しみです!
#マッシュルオリキャラ
ゆかりん
90