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《蓮・……デカッ》 まじまじと見たのは初めてだった。影で感じていた以上に、想像を軽く超えてくる。
ごくり、と喉が鳴るのを自分でも抑えられない。
《真都・/// ……恥ずかしい♡》
頬を赤く染めて、けれど視線は逸らさない真都。
蓮が見つめていることを意識するたび、ほんのり腰が揺れる。
「……こんなの、本当に入るかな」
《真都・入れるよ。……蓮くんが望むなら、絶対痛くしない》
その声があまりにも真剣で、蓮の胸の奥に温かさと緊張が同時に広がる。
《蓮・違う! 嫌とかじゃないから……マイのなら嬉しい》
慌てて言葉を重ねる。真都の瞳が一瞬だけ揺れたのを見て、胸がぎゅっと締まった。
《真都・……ほんと?》
低く問いかけられ、蓮は力強くうなずく。
「ほんと。……マイのだから嬉しい。怖いとかじゃなくて……すごいから、びっくりしただけ」
頬が熱くなる。自分でも何を照れてるのか分からない。
《真都・……じゃあ、ちゃんと抱くね》
真都の声は、嬉しさと少しの獣じみた色気が混ざっていた。蓮は、照れくさそうに下腹部を隠す真都の手を、そっと包み込むように掴んだ。
「……隠さないで。見せてほしい」
声は穏やかで、けれど少し熱を帯びている。
《真都・……恥ずかしい》
視線を逸らしながらも、掴まれた手に力は入らない。
蓮は微笑み、親指で真都の指先をなぞる。
「恥ずかしくない。……マイが大事だから、ちゃんと見て、ちゃんと受け止めたいんだ」
真都の肩が小さく震え、次第に力が抜けていく。
ゆっくりと手がほどかれ、蓮の視界にあらわになったそれは──やはり圧倒的な存在感を放っていた。
《蓮・……ほんと、すごい》
思わず漏れた声は、驚きと同時に愛しさを孕んでいた。《真都・Ωなのに……おっきいの嫌じゃない?》
少し怯えたような目で見上げてくる真都。
蓮は首を横に振って、すぐにその頬へ手を添えた。
「嫌なわけないだろ。……マイの全部が、俺は嬉しい」
その言葉は迷いも照れもなく、ただ真っ直ぐだった。
《真都・……ほんとに?》
「ほんと。マイが俺にくれるものなら、どんなのでも」
蓮は唇を寄せ、そっと額にキスを落とす。
大きな体の真都が、まるで子供みたいに小さく笑った。
《真都・……蓮くん、そう言ってくれると……俺、すごく安心する》
蓮の胸の奥に、守りたいという想いが一層強く広がっていった。《蓮・ゴムつけてあげるな?》
そう言いながら、蓮は真都の手からそっとそれを受け取った。
慣れない動きで口を少し尖らせながらも、丁寧に封を開ける。
真都はそんな蓮をじっと見つめて、くすっと笑う。
《真都・……蓮くんがやってくれるの、なんかドキドキする》
「俺も……ちょっと緊張してる」
指先が触れるたび、真都の熱と鼓動がすぐそこにあるのを感じて、蓮の耳まで赤く染まっていった。《蓮・俺が全部してあげるから大丈夫!》
真都の腰にそっと手を添えて、蓮は真っ直ぐ見上げながら微笑む。
《真都・♡蓮くん優しいね》
嬉しそうに目を細める真都。
その声音には甘えるような響きと、少しだけ熱の混じった吐息があった。
蓮はそんな真都を見て、胸の奥がきゅっと締め付けられる。
「優しいんじゃなくて……マイが大事だから」
そう呟き、ゆっくりと準備を進めていく。《真都・蓮くん》
真都が低く名前を呼ぶ。
その声が耳の奥をくすぐるようで、蓮の背筋がぞくりと震えた。
ゆっくりと腰を下ろしていく蓮。
小さく息を呑み、指先まで力が入る。
その動きに合わせるように、真都が熱を帯びた先端を蓮の奥へと擦り付けてくる。
「ん……っ♡」
声を堪えようとしても、喉から漏れてしまう。
真都の手が腰を支え、優しくも逃げられない強さで抱き込んでくる。《真都・ん〜後半分くらいだけど、、大丈夫?》
真都が少し心配そうに覗き込む。
その声色とは裏腹に、腰に回された手はしっかりと蓮を捕まえて離さない。
「だ、だいじょ……っ♡」
蓮は必死に笑顔を作ろうとするが、眉間に寄った皺と熱に濡れた瞳が苦しさと快楽を隠しきれていない。
奥に届くたび、背筋が跳ねる。
「ん……マイの、ちゃんと入れたい……」
蓮のか細い言葉に、真都が喉を鳴らして口角を上げた。《真都・よっかかっていいよ?優しく入れてあげるから》
低く落ち着いた声と共に、真都の大きな手が蓮の背を支える。
安心させるように背中を撫でられ、蓮は吐息を震わせながら肩の力を抜いた。
「……ん、マイ……」
小さく呼ぶ声に、真都は頷く。
「うん、ゆっくり……俺がするから」
温もりと匂いに包まれ、蓮は胸に額を預ける。
そのまま深く呼吸を合わせるように、ゆっくりと真都が押し進めていく。あまりの質量に、蓮の表情はもう痛いのか気持ちいいのか判別できないほどぐちゃぐちゃだった。
「っ……はぁ、んん……♡」
眉を寄せて震える吐息を漏らしながら、腕に力が入ったり抜けたりを繰り返す。
真都はそんな蓮の頬を親指で撫で、低く囁いた。
「蓮くん……大丈夫、俺だけ見て……」
優しい声と奥へ広がっていく圧に、蓮は小さく喉を詰まらせ、背を反らす。
「っ……マイ……♡」
痛みと快感が渦を巻き、もう境界線なんてなくなっていた。「ほら、全部入った♡ 蓮くん、ありがと」
真都の満足げな声と同時に、奥の奥まで押し広げられる感覚に、蓮は背中をびくんと反らせた。
「っ……はぁ、ぁあ……♡」
熱が深くまで満ち、心臓の鼓動まで響くような圧迫感。
真都が腰をそっと落ち着けると、その体温が内側からじわじわ伝わってくる。
真都は蓮の頬を撫で、柔らかく笑った。
「……すごく頑張ってくれたね。偉いよ、蓮くん」
その優しい声音に、蓮は息を震わせながらも、ほんのり口元を緩めた。
「……マイだから、頑張れるんだよ……♡」
⸻
「すごっ♡ マイ、おく……はじめてぇ♡♡ ぎもちぃ……っ」
蓮の声は甘く震え、腰が無意識に小さく跳ねる。
奥を突かれるたび、じわっと広がる熱が快感の波となって背筋を駆け上がる。
真都はそんな蓮の表情を見て、目を細めた。
「……かわいいね、蓮くん。もっと気持ちよくなっていいんだよ?」
低く囁く声に、蓮は頬を赤く染め、涙を滲ませながら首を小さく振った。
「……もう、なってる……♡ マイで……いっぱい……♡」「!?!? ま……ぃッ……でな……ぃ……ぁあ”っ……イきそ、なのに……っ♡」
蓮の声は切羽詰まって震え、腰が逃げるように揺れる。
その腰を真都がしっかりと押さえ込み、耳元で低く囁いた。
「大丈夫……ナカでイこ?」
「……っ♡」
「さっき俺が、沢山搾り取っちゃったから……蓮くんのちんちん、今は空っぽなんだよ」
吐息混じりの声と同時に、奥をゆっくり擦られる。
射精できないはずなのに、甘い快感だけがどんどん積もっていく──
蓮はもう、涙目で首を振るしかなかった。
「っぁあ……♡……な、んで……っ……」
蓮の視界がじんわり白く霞んで、瞬きをしてもチカチカと光が瞬く。
腰から下が痺れたみたいに熱く、呼吸が浅くなる。
「……ま……い……これ、なに……っ……射精じゃ……ない……っ」
自分でも分からない声が震え、掠れる。
真都は蓮の頬を指で撫でながら、奥をゆっくり押し上げた。
「深いとこ……気持ちいいでしょ? 蓮くん、今ナカでイってる」
「や……だ……♡……わかん……ない……っ……でも、きもち……ぃい……っ♡♡」
全身の力が抜けて、真都の胸にもたれかかる。
腰は勝手に震えて、奥を何度も締め付ける。
「……ほら、もっと奥……ほしいんでしょ?」
耳元の声がやけに近くて、蓮は混乱したまま、ただ涙をこぼして頷いた。
「っ……はぁ……っ♡……なんで……っ……」
蓮は自分でも理解できないまま、腰を前後に揺らし、結腸の入り口あたりを自分で擦りつけるように動かしていた。
頭の奥がぼんやりして、ただそこを刺激するとどうしようもなく熱くなる。
「……蓮くん……自分でそんなとこ……っ」
真都の声は驚き混じりで、けれど嬉しそうに低く響く。
「わかんない……けど……っ……ここ、ぐりぐりすると……んん♡っ……っはぁ……」
眉を寄せながら、結腸の入り口を押し潰すように何度も当ててしまう。
「……それ……っ……ほら、もっと押してあげる」
真都が腰を支え、蓮が自分で探していた場所にぴたりと導く。
「っぁあ……♡♡……や、だ……止まんない……っ……っ♡」
涙混じりの声で訴えながら、蓮は自分でもやめられず、奥を締め付け続けた。
「もっと気持ちよくしていい?♡」
真都の低く甘い声が耳元で落ちた。
「??……きもちぃの……すき♡」
意味を考えるよりも早く、蓮は素直に答えてしまう。
次の瞬間、真都の大きな手が蓮の細い腰をがっしり掴み――
ぐ、と奥の奥、結腸の入り口へと強く押し込まれる。
「っっあ”ああぁ♡♡っ……やっ、なに……っ♡♡」
蓮の背が跳ね、視界が一瞬真っ白に弾けた。
押し付けられた奥がぎゅぅっと勝手に締まり、止めようとしても止まらない。
「ここだよ、蓮くん……♡ ほら、まだハメられる」
真都が腰を固定し、ゆっくりと奥で小刻みに擦り上げる。
「んん”ッ♡♡っぁあっ……だ、めぇ……っ♡きもち、良すぎ……っ」
蓮は真都の腕を掴み、必死に耐えるけど、奥の甘い痺れに溶かされていく。「ん”んぁああ”ッ♡♡っ……っも、むり……っ♡♡」
蓮の声は、もう言葉になっていなかった。
奥を押し潰すように、真都が結腸を執拗に擦り上げるたび、
腰から上まで快感が駆け上がってくる。
「はぁっ……♡♡っ、ん”んんっ♡♡あ”あ”ぁ……っ」
吐き出す息と一緒に、喉から漏れる声が震える。
頬は涙で濡れ、目元もとろんと滲んで、口元は涎が光っている。
「蓮くん……すごい顔。ナカでイきっぱなしだね……♡」
真都が低く囁き、奥をさらに押し上げた瞬間――
「ん”んぁあああぁぁ”ッ♡♡♡」
蓮の背が反り、全身が痙攣する。
射精もできない空っぽのはずの身体が、奥だけで絶頂を繰り返している。
「も……やめ……っ、でちゃ……でちゃうぅ……♡♡」
けれど真都は優しく笑って、腰を逃がさせない。「ん”んぁ……っ♡♡」
蓮の腰がびくっと震えた瞬間、
下腹部の奥がきゅっと痙攣して――ショロッ、と温かい感触が広がった。
けれど本人は、もう頭が真っ白で気付いていない。
「はぁ、はぁっ……♡♡っ、おく……おくぅ……♡♡」
涙で濡れた瞳は焦点を結ばず、ただ真都を見上げるだけ。
真都は一瞬だけ動きを止め、蓮の腰をそっと撫でる。
「……蓮くん、可愛すぎる」
囁きと同時に、また深く結腸を押し上げる。
「んぁああ”ッ♡♡っっ」
強すぎる快楽に、蓮の身体はまた勝手に跳ねてしまう。「……んっ、んぁ……♡」
蓮の全身から、熱く甘い匂いが立ち上っている。
額を寄せた真都は、深く息を吸い込んで目を細めた。
「蓮くん……凄い濃い匂い♡」
低く、蕩けた声で囁く。
「堪らない……もっと欲しくなる」
そのまま蓮の首筋に顔を埋め、フェロモンを擦り付けるようにスリスリ。
蓮は泣き顔のまま首を傾け、触れられるたびに小さく震えている。
「まい……やだ、そんなこと言うと……また……♡」
「いいよ、いっぱい匂いちょうだい♡」
「♡ 蓮くん……イきそうッ……」
真都の声が一段と掠れて、熱が滲む。
腰の動きは止まらず、むしろ最後の追い込みみたいに深く、速く――。
「ま……いっ……っ♡」
蓮の背が反り、泣きそうな声が漏れる。
真都は蓮の腰を片腕で引き寄せ、胸の奥まで叩き込むたび、フェロモンが濃く混ざり合っていく。
「蓮くん……好き……っ、堪んない……ッ♡」
ベッドは既にぐちゃぐちゃで、シーツは湿った汗と体液で重く張りついている。
鼻を刺すほど濃いαとΩの匂いが部屋中に満ち、呼吸するだけでクラクラするほどだ。
「……はぁ……♡……マイ……」
蓮は足を開かされたまま、トロトロの瞳で真都を見上げる。
乱れた髪、濡れた頬、首には赤く残る噛み跡。
身体はもう限界を超えているのに、本能がまだ離れたくないと訴えていた。
真都も同じで、腰は微かに震えながらも、離れる気配を見せない。
ただ互いの匂いに酔い、何度も唇を触れ合わせ、擦り寄り――ほとんど獣のまま。
蓮はゆっくりと身体を起こした。
まだ力の入らない足を布団の外に下ろし、手探りでサイドテーブルの引き出しを開ける。
中から取り出したのは、真都のヒート制御剤の小瓶。
「……はい、マイ」
水と一緒に差し出すと、真都は一瞬だけきょとんとした後、ふっと笑う。
「……ありがと。蓮くん、こういうとこ本当に優しい」
蓮はその笑顔に安堵しつつも、真都がちゃんと薬を飲むのを最後まで見届ける。
Ωは行為のあと、制御剤を飲まないと副作用で発熱したり、体調を崩したりすることが多い。
それだけじゃない。制御しないままでは、無闇にαを誘発してしまう危険もある。
蓮はそういうリスクをよく知っていたからこそ、毎回欠かさず用意するようにしていた。
《蓮・前から相談したかったんだけど……マイが嫌じゃなければ、貞操帯つけさせてくれない?》
真都は水を飲み干したところで、ぽかんと蓮を見る。
《蓮・勿論、仕事の時はつけなくていい。でも……俺、どうしても心配なんだ》
蓮の言う「貞操帯」は、金属や革でできた首輪のような形のもの。
ただの装飾じゃない。Ωの頸を守るためのもので、他のαが不用意に頸を噛むことを防ぐ機能がある。
噛み跡は番の証――それを守るのは、αにとって本能的な行動だった。
真都はしばらく黙ったまま、蓮の真剣な目を見つめる。
やがてふっと笑って、頬杖をついた。
《真都・……そっか、蓮くんが俺の頸、守りたいんだ》
《蓮・うん。マイが俺のだって、もっとわかるようにしたい》
その声色は、優しさと独占欲が混ざっていて、真都の胸の奥を妙にくすぐった。
《蓮・勿論、マイが嫌なら無理に着けさせるつもりはないよ?》
蓮はそう言いながらも、どこか不安げに真都の表情をうかがっていた。
押し付ける気はない、でも本当は――着けていてくれたら安心する。
そんな気持ちが滲み出ている。
真都は少し黙ったまま、蓮の方へ身を寄せる。
大きな体で蓮を包み込みながら、頸筋を軽く撫でた。
《真都・……嫌じゃないよ。だって蓮くんが俺を守るためでしょ?》
《蓮・……うん。でも、マイの意思が一番だから》
《真都・じゃあ条件つけてもいい?》
《蓮・条件?》
《真都・俺が外してほしいって言ったらすぐ外すこと。それと、俺以外の人には絶対触らせない》
蓮は吹き出しそうになりながらも、真剣に頷いた。
《蓮・……そんなの当たり前だよ》
《真都・ならいいよ♡〔笑〕》
にこっと笑って答えた真都に、蓮は一瞬ほっと息をつく。
嬉しさと安心感が同時に押し寄せて、思わずその大きな体を抱きしめた。
《蓮・……ありがとう、マイ》
《真都・あ、でも着けるの蓮くんでしょ?俺、自分でやるの嫌》
《蓮・わかった〔笑〕》
サイドテーブルから新しいチョーカー型の貞操帯を取り出す蓮。
艶やかな黒い革と金具が光を反射し、シンプルなのに存在感がある。
《蓮・……似合うと思う》
《真都・似合うって、アクセじゃないんだから〔笑〕》
そう言いながらも、真都は素直に首を差し出した。
カチリ、と金具が留まる音がして、蓮の手がそのまま頸筋を撫でる。
《蓮・……これで、マイは俺だけのだ》
《真都・……前からそうだよ?》
カチリと金具がしっかり留まった瞬間、蓮はその首元に顔を寄せた。
冷たい金属の感触と、真都の体温の境目に――ちゅっ、と音を立ててキスを落とす。
《蓮・……うん、やっぱり似合う》
《真都・ん……♡ 蓮くんの匂いがすぐ近くにある感じする》
《蓮・そう? じゃあ、もっとつけたくなるな〔笑〕》
真都は軽く首を傾けて、チョーカーの内側をなぞる蓮の指先を感じながら目を細める。
触れられた場所から、じんわりと安心感が広がっていく。
《真都・……これ着けてると、蓮くんがすぐそこにいる気がする》
《蓮・俺も。……守れてるって、思える》
蓮はもう一度、今度は少し長めに首元へ唇を重ねた。