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目が覚めると保健室のベッドで寝ていた。
零「あ、あれ、俺、なんで保健室に…」
瞬「起きたか。お前、授業始まっても来ないから、探しに行ったら、屋上で倒れてたんだぞ。なんだ、体調悪いのか?」
零「あ、そうだ。瞬、ありがとな。いつも。」
瞬「はっ?え?なに、ほんとに体調悪いのかよ。
お前に感謝されたら寒気がするわ笑」
零「最低かよ。今のなしな。」
瞬「お、いつもの零だ。でも、無理するなよ。さっきまで、倒れてたんだから。じゃあ、俺は授業行ってくるわ。」
零「あ、うん。なんで倒れんだ、おれ…」
ーーー2時間前ーーー
零「懐かしいな。お空でのお仕事か。」
今頃、2人は何してるんだろうな。
俺は首につけていたネックレスを外した
太陽が眩しい。
零「…母さん。俺、何で生きてるのかな。
あの時父さんと母さんと一緒にいけていたら…
1人で生きて。生きる意味あるのか…」
その時、どこからか女の子の声がした。
???「死んじゃダメだよ。君は1人じゃないよ。」
一体どこにいるのか。どこから声が聞こえるのか分からなかった。
零「だれ、だ…」
その時突然胸が痛くなった。
鼓動が強くなっていく。
次第に俺は意識が遠くなっていった。
零「なんで、いきなりっ…っ!」
ーーー今に至るーーー
そうだ、いきなり声がして、そのあと胸が痛くなって倒れたんだ。
零「一体、あの声は誰だったんだ。」
その後も保健室で休み。放課後になった。
ーーー放課後ーーー
瞬「おーい、大丈夫か?」
零「おう!もう、元気だ。」
瞬「なら良かった。帰ろ。」
零「うん」
瞬と俺はいつもの道を通って帰った。
ーーー瞬の家ーーー
零「それじゃあ、また明日。またな。」
瞬「うん、気を付けて。じゃあね。」
零「明日の朝にパンでも食べるか。」
俺は帰るついでにパン屋に寄った。
ーーーパン屋ーーー
店員「いらっしゃいませー。」
零「…(何にしよう。迷うな)」
すると、店員さんが声をかけて来た。
店員「お悩みですか?」
零「えっ、えーと、まあ。」
めんどくさいから。おすすめを聞くことにした。
零「何かおすすめありますか?」
店員「でしたら、当店で1番人気のメロンパンなんかどうでしょうか。美味しいですよ!」
零「じゃあ、それで。えーと、2つください。」
瞬にもあげようと思い2つ買った。
店員「お会計300円になります。ありがとうございましたー!」
少し暗くなった道を歩いて家に向かう。
久しぶりにメロンパン食べるな。小さい頃はよく3人で食べてたっけな。
歩いていると、突然目の前が真っ白になった。
零「なっ、なんだ!?」
眩しくて目を閉じた。目を開けるとなぜか森の中にいた。
零「!!…ここは、、、」
見覚えのある景色。5歳の頃よく遊んでいた森。
両親が勤める病院の近くにある小さな森。
そして、そこにいつもいた少女。
俺はその子といつも両親の仕事が終わる時間まで遊んでいた。
零「あれは、、っ!」
そこには小さい頃の俺と少女がいた。
零(幼少期)「あ、いた!ほのかちゃん!」
帆花「れいくん!ちょっと待ってね!」
と言うと、乗っていたブランコを降りて、零のところに走っていった。
零(幼少期)「今日は何するの?」
帆花「うーん、おにごっこしよう!」
零(幼少期)「いいよ!」
帆花「じゃあ、れいくんが鬼ね!」
逃げ出す帆花。
帆花「10秒数えてねー!」
遠くから帆花が大きな声で言っている。
零(幼少期)「いーち、にーい、さーん…」
どうゆう事か分からない。困惑していると、何処からともなく声がした。
???「懐かしいかい?君がいつも遊んでいた女の子。」
すぐに屋上で語りかけてきた声と同じだとわかった。
零「お前、屋上の奴だな。俺に何の用だ。言いたいことがあるなら、隠れてないで出てこいよ。」
???「まったく。君はせっかちだね。いいよ出て来てあげる。」
また、目の前が真っ白になった。
目を開けると、18歳ぐらいの狐面をした女の子がいた。
謎の少女「やぁ、初めてましてではないね。」
零「お前か。屋上の声、そして今の不思議な出来事の犯人は。何が目的だ?」
謎の少女「犯人だなんて、人聞きの悪いことを。
私は君を助けるために来たのさ。」
零「なんだと。どういう事だ。」
謎の少女「とぼけないでほしいな。君、死のうとしてたでしょ?」
零「……お前何者だ。何を知っている。」
謎の少女「あれっ?そんなに怖がらないでよ。
あと、一応、君より2つ年上だからちゃんと
敬語を使う事。いいね?」
零「何言って…」
謎の少女「いいね?」
零「…はい。」
謎の少女「よろしい。それじゃあ、聞きたい事がたくさんあると思うから一つずつ答えていこう何か。質問はあるかな。」
零「一体、君は何者なんですか。」
謎の少女「うーん、なんか敬語使い慣れてないみたいだから、やっぱり普通でいいよ。」
零「何なんだよ。」
謎の少女「何者か。そーだね。君の未来の命の恩人だよ。」
零「はい?未来人?」
謎の少女「違うよ。他に質問は?」
零「なんで、こんなの見せた?」
謎の少女「君が知りたいことはその女の子が知ってるからだよ。」
零「俺の知りたいこと…」
謎の少女「10年前の放火事件。」
零「…っ!でも、なんで帆花が…」
謎の少女「真実を知るにはその子に聞くのが1番だけど」
零「もう、何年も会ってない。」
謎の少女「うん、知ってる。だから、手伝うために来たんだよ。」
零「お前、、、」
謎の少女「お前じゃなくてきつね様と呼べ。」
零「きつね様はどこまで知ってる?」
謎の少女「なんでも知ってるよ。ずっと見て来たからね。他に質問は?」
零「こんなことするメリットは?」
謎の少女「メリットか。メリットは君が生きてくれることだね。」
零「意味わかんねぇよ。」
謎の少女「とにかく10年前の真実を知りたいのか
知りたくないのかどっちなんだ。」
零「知りたい。」
謎の少女「だったら私の言うことを聞くことだね。 如月 零。私についておいで。」
零「わかった。きつね様についていく。」
謎の少女「それじゃあ、最初の試練だよ。君の友達、早川 瞬に君のことを嘘偽りなく、全て話すこと。そして、手伝ってもらうのだ。」
零「……全て…」
謎の少女「そう、全部。過去のことも今の気持ちも全部。ちゃんと伝えたのち協力してもらうんだね。協力者は多い方がいい。」
謎の少女「それじゃあ、もうそろそろ起きる時間だよ。」
零「あっ、おい!」
ーーー瞬の家ーーー
瞬「いってきまーす。」
いつもの信号のところに着くと零が倒れていた。
瞬「っ!!!零!!」
瞬「おい!大丈夫か!どうした!」
瞬「意識がない!救急車呼ばないと!」
すぐに救急車が到着して、零を運んだ。
ーーー2時間後ーーー
扉が開く。
ガラガラ…
瞬「先生!零は何で倒れたんですか!」
先生「落ち着いてください。お話は中で。」
先生「如月さんは何年か前に手術をしています。
見る限り8.9年前でしょう。その傷口が長い年月をかけて開いてしまったのでしょう。」
瞬「手術…」
先生「心臓移植ですね。こちらでもう一度縫い直せば問題ないので、ご心配には及びませんよ。」
その後俺は簡単な手術を受けて1週間入院することになった。
ーーー病室ーーー
瞬は目覚めるまでずっと居てくれた。
零「んっ…びょういん?」
瞬「傷口が開いていてたらしい。もう、縫い直したから大丈夫だって。それより、心臓移植…してたんだな。」
俺はきつね様の言葉を思い出した。
「そう、全部。過去のことも今の気持ちも全部。ちゃんと伝えたのち協力してもらえ。」
そうだ、伝えなきゃいけないんだ。
零「瞬!あのな!俺…」
瞬は悲しそうに言った。
瞬「今日はもう帰るわ。お大事にな。また明日来るわ。お前が話したくないなら話さなくていいから。」
零「ごめん。」
瞬は帰っていった。
瞬には両親がいないことしか伝えていない。
今まで聞いてこなかったのは、気を遣っていたんだと初めて瞬の優しさに気づくことができた。
零「なにやってんだ。俺…」
明日、ちゃんと全部伝えよう。瞬にどう思われてもいい、ちゃんと話さないといけない。
その夜はよく寝付けなかった。
つづく