どうしても、どうしても納得できなかった。今にして思えばとんでもない事だけど、知らん顔して面会に行った。
阿部ちゃんは背を向けて眠っている。
病院着からのぞく首だけでも、痣のようなものがいくつか見えた。
🖤「…阿部ちゃん」
思わず触れてしまったのが運の尽き、阿部ちゃんが目を覚まして驚いたようにこっちを見た。
💚「めめ…なんで?」
🖤「あの、どうしても心配で…だって俺、阿部ちゃんが」
💚「やめて!」
俺を制止した阿部ちゃんの声は鋭かった。思わず竦む。
💚「ごめんね、今は俺が無理だから。帰って?」
🖤「阿部ちゃん…」
傷つけた。
岩本くんにあれだけ言われていたのに、こうなるのはわかっていたのに。
それを振り切って駆けつけたのは王子様でもなんでもない、ただの自己満足。
🖤「ごめんなさい」
阿部ちゃんからの返事はなかった。
コメント
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えーん!だって心配だもーん😭😭😭