💙翔太side
🤍しょっぴー、好きです、俺と付き合ってください
目の前で、いつまでも子供だと思っていたラウールから俺は突然告白された。
💙えっ…
絶句した。
聞き間違いだろうか? 俺は高速で頭をフル回転させる。
ラウールの顔は真っ赤だ。 ラウールからはさっきまでの人懐こい笑みが完全に消えていた。
一切目を逸らさず、何も見逃すまい聞き逃すまいとラウールは真剣に俺を見つめている。
その視線から痛いほどラウールの気持ちが伝わって来た。
ふと。
美人だな、と。
美人だなと、俺は思考がショートしたのか、別なことを考えていた。
長い睫毛に大きな瞳。ハーフ特有の彫りの深い顔立ち。つまり、塩顔と言われる俺とは対照的なクセの強い顔立ち。
子供の頃のラウールは間違いなく美少年、そして今は大人の男として彼はとても美しい青年になっていた。
俺は初めて、ラウールを「男」として見た。
🤍しょっぴー?
💙あ、ああ
ラウールに呼びかけられて、俺は我に返った。
大分フリーズしていたようだ。
いつの間にかゴンドラも地上近くまで降りて来ている。
💙悪い。ちょっと驚いて…
🤍うん
ラウールは次の言葉を促すようにさらに俺を見つめてきた。
💙……ごめん
ラウールの顔から、その瞬間表情が抜け落ちたのを見て、俺の胸は強く痛んだ。
家に着き、風呂に入りながら、今でもあれは現実ではないのではないだろうかと俺は何度も自問自答している。
💙もう……わっかんね……
すると、風呂場の中でただ音楽を鳴らす役割をしていたスマホが、急にめめからの着信を告げた。
💙もしもし?
🖤しょっぴー、今ちょっといい?
💙うん、いいよ
🖤ラウールのことだけど
💙…うん?
何の話だ?
俺は警戒して、めめの言葉を待った。
🖤まず。しょっぴーの出した答えを俺は尊重してる
💙……
🖤でも、ラウールの真剣な気持ちだけはちゃんと考えてあげてほしいんだ
💙……わかった
俺は電話を切った。
めめはラウールの気持ちを知っているということか。
俺はバスタブの中でちょっと泣いた。
めめのことを好きかもしれないと俺が自覚したのはいつだったろう。
いつも辛い時にはめめが必ず言葉を掛けてくれた。仕事のことも、プライベートのちょっとした問題も。
俺はめめに何でも相談したし、めめも嫌がらずに何でも聞いてくれた。どんなに自分が忙しくても時間を割いてくれて…。
俺がめめにそういった気持ちを抱くまで、そんなに時間は掛からなかったように思う。
最初はその気持ち自体を俺は否定した。
否定してはいたものの、Snow Manみんなが馴染み、俺自身もめめと一緒にいる時間が増えるにつれ、彼の持つ包容力や真面目な人柄に俺は魅了されていった。
めめがいなければ今の俺はないとはっきりと断言することができる。
俺はめめのことが好きだった。
友達ではなく、恋心として。
本人には絶対に言えないけど。
💙わかってはいたけど、きちぃ…
風呂上り。
いつもはスキンケアにたっぷり時間をかける俺が、早々にふとんに包まれ、一人悶えている。
ラウールの告白をめめがわざわざ電話を掛けて来てまで念を押してきたということは、俺の気持ちは十中八九脈なしだ。
ラウールの真剣な気持ちに向き合うどころか、俺は自分自身の失恋で頭がいっぱいになってしまっていた。
💙最低だわ、俺。ラウ、ごめんな…
夜は更けていく。
今夜は眠れそうにない。
コメント
13件
しょっぴー😭ラウ頑張って!!
切ない…しょっぴーどうするんだろう…🥹
休憩所2更新しました。 ちょびっと、BLの話書いてます。よかったら読んでね💙