テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
シェアハウスに戻った後——
「……」
誰も、すぐに動かなかった。
玄関で立ち止まったまま。
「……ねぇ」
最初に口を開いたのは、ゆあんくんだった。
「今の何?」
震えた声。
でも、はっきりと。
「……」
沈黙。
「……何なの、あれ」
一歩、踏み込む。
「触れてないよね?」
「ほとんど動いてないよね?」
「なのに、なんで……」
言葉が止まる。
「……」
答える人はいない。
「……」
でも、もう逃げられない。
「……教えて」
小さく、でも強く言う。
「何隠してるの?」
その一言。
「……」
空気が、張り詰める。
「……」
もふくんが、ゆっくりと目を閉じる。
「……」
そして——
「……ごめん」
また、その言葉。
「……!」
ゆあんくんの表情が揺れる。
「それじゃ分かんないって!」
声が少し強くなる。
「……なんで言えないの!?」
その問い。
「……」
もふくんは、何も言えない。
「……」
代わりに。
「……言わない方がいい」
うりが、静かに言う。
「……は?」
ゆあんくんが振り返る。
「なんで?」
「……」
うりは、少しだけ目を細める。
「知ったら戻れなくなるから」
その一言。
「……」
空気が、凍る。
「……戻れないって、何に」
ヒロくんが、静かに聞く。
「……普通に、だよ」
うりが答える。
「今みたいな日常に」
その言葉。
「……」
全員が、黙る。
「……」
そして。
「……もう戻れてないよ」
ヒロくんが、はっきりと言った。
「……!」
「さっき見ました」
「全部」
「……」
もふくんが、ゆっくりと目を開ける。
「もう知らないフリなんてできません」
その言葉。
「……」
「だから」
一歩、前に出る。
「ちゃんと教えてください」
真っ直ぐな目。
「……」
もふくんは、言葉を失う。
「……」
うりも、何も言わない。
「……」
沈黙。
長い沈黙。
そして——
「……」
もふくんが、ゆっくりと口を開く。
「……俺たちは——」
その瞬間。
「……っ!」
外から、大きな音。
ガンッ、と何かがぶつかる音。
「……!?」
全員が振り向く。
「……来たな」
うりが、小さく呟く。
「……」
もふくんの目が、完全に変わる。
「……ごめん」
小さく言う。
「……今は無理」
その一言。
そして。
「下がってて」
低い声。
「……!」
誰も、逆らえない。
そのまま——
2人が前に出る。
「……」
ドアの向こう。
確実に、“何か”がいる。
そして。
「……」
もう、止まらない。
日常は——
完全に壊れ始めていた。