注意
レイマシュ
奇病パロ
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原因不明。治療法不明。何もかもが分からない病気。そんな病気に僕はかかった。
いつかは体が消えてしまう、透過病。僕は足から消えていくタイプ。
完全に消えても人の記憶には僕の存在は残る。体が消えるだけ。感覚がなくなったり痛かったりなんてない。ただただ消えていく。
僕がこの世から消えても何も変わらない。
ならばもういいや、って諦めてる。
「マッシュ裙おはよ、!」
「あ、フィン裙…」
消えた足を見ながらフィン裙は僕よりも苦しそうな声で話した。
「僕はマッシュ裙が消えてもずっと忘れない。僕はずっとマッシュ裙に寄り添う。」
「ありがとう…、!」
ほんの少し引っかかる。消える前提なんだ、って。
別に消えても構わないが、こんなに呆気なく消えた後の話をされるとなぜだか苦しくなる。
どうせなら治療法を見つけたい。僕だって消えたい訳では無い。いや、正直消えたくない。
「マッシュ裙、行こ、?」
「あ….うん..!」
喉に言葉が詰まる。何とも言えない返事をしてしまい、変な空気になる。
そんな空気を切り刻むように話しかけてきたランス裙とドット裙。
「よっ!」
「ドット裙、!」
「足、大分消えてきたな」
「ら、ランス裙、」
ドット裙の甲高い声が廊下に響く。ランス裙は僕の顔をジロジロとみている。
「大丈夫、」
耳元でランス裙にそう呟かれる。ランス裙の吐息が耳に掛かり、体がゾワゾワとする。
「み、耳やめて…、//」
「あぁすまん」
異様に距離が近いランス裙は、まるで僕の恋人のようだ。
そんな事を思っていると、例の人が現れた。
僕の恋人、レイン裙だ。
レイン裙は僕を見つけては近くに来て体をジロジロと見た。
「段々消えてきているな、」
「レイン裙…、!」
「大丈夫だ、必ずお前を何とかする、」
レイン裙は僕の為に色んなことをしてくれた。でも多分僕はこのまま消えてしまう。どんなに有名な科学者でも解明できなかった病気を、レイン裙が解決出来るのか。
「その異様に距離が近い男は何だ、」
「ただの友達です…、」
「俺のマッシュだ。離れろ。」
「すんません」
少し不機嫌なランス裙の顔を見て、心の奥がギュッ、と締め付けられる。
「えっと…また後で..、!」
レイン裙に強引に手を引っ張られ、転びそうになる。だがレイン裙が支え、姫抱きされる。この体制で廊下を歩いていると嫉妬しているのか、女の子達が恨んでくる。そんな事はもう慣れたのでレイン裙の顔だけを見つめる。するとレイン裙と目が合う。
綺麗な黄色い目。僕が好きな色。もうすぐこの色も見れなくなるのだと思うと寂しくなる。
「マッシュ?」
「レイン裙、」
「足が震えてるぞ」
なぜ震えてる。今更死ぬなんてもう分かってて怖くないはずなのに。怖い?怖いってなんだ?何が何なんだ?
頭が急に締め付けられるように痛くなる。
「レイン……裙…“..ッ泣」
頬を通る雫はレイン裙の手に着く。そんな僕を見て頭を撫でるレイン裙。
レイン裙の優しい顔。優しい声。全部が好き。
「れいんくん…ッヒグッ…”.きえたくない..ッ」
「大丈夫だ、大丈夫、」
体を見る。いつの間にか足が全て消えている。急激に体が消えていく。
いつでも神様は、僕達に厳しい。
「れいん…くん…..“…ッグスッ」
「ごめん…ごめんな…ッ」
「れいんくんは….何もわるく….ない..、」
「マッシュ….」
「いつか…..うまれかわったら…..」
「こんどはしあわせに……..、ッ」
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久しぶりに長めに作ってみましたー!
疲れた…笑
他にもこーゆー儚い奇病系あったら教えてください🙌
次回もお楽しみに!
おつななーー
コメント
1件
うぅ〜めっちゃ感動した😭👏✨