テラーノベル
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今日は亮平と美術館デート(?)。向こうはそうは思っていないと言えど、意識してもらいたいから私服に力を入れた。力を入れると言っても、美術館に合うシンプルなコーデがいいので、白Tに水色のカーディガンを羽織り、アクセントにネックレスをつけた。
美術館の入り口で待ち合わせをする。亮平と久々のデートだから緊張して心が落ち着かない。亮平を待つこの時間が長く感じる。
ab「めめ!ごめん、待たせちゃって」
mg「全然、てか、亮平も待ち合わせ時間より早いじゃん」
ab「そだね」
そこから二人で周る。今回は、写真みたいな絵っていうのかな。よくテレビで、どちらが絵で、どちらが写真でしょうかみたいなクイズ出されるやつ。それが展示されてる。
亮平のインスピレーションはどこから来るんだと思いながらも、興味津々に絵を眺める亮平に見惚れる。
ab「うわっ!これどうやって描いてんの?あっ、色鉛筆めっちゃ重ね塗りしてる。なるほどね…」
ab「あっ!これめっちゃ綺麗!」
こんな会話、夏祭りの日にもしたなぁ。あのときは不意にキスしてしまったが、それは花火見てるときだったし、そういう雰囲気だったから。美術館でキスなんてできねーわ。だから、敢えて。
mg「亮平も綺麗だよ」
ab「ふぇ?」
亮平から聞いたことないおかしな声が出てきたと思えば、亮平は頬だけでなく耳まで赤く染めた。
しばらく見つめ合うと向こうが照れたように目を逸らした。これは攻撃成功か?
ab「お、俺っ!あっちの方見てくるっ!」
mg「じゃあ、俺飲み物買ってくる」
離れたのが悪かった。亮平を一人にしておくべきではなかったと、後から後悔することになる。
飲み物を買って、亮平の元へ行こうと歩いていたその時…
バタン!
スタッフ「大丈夫ですか!?」
やや近いところから何かが倒れるような音が聞こえた。一つの嫌な可能性が頭に過ったが、もしそうだったらと思う間もなく走ってその場所へ駆けつけた。
________嫌な予感は的中していた
亮平は意識はあるものの、過呼吸が酷く、立つこともままならない。
mg「亮平っ!亮平っ!しっかり!」
ab「ハァ…ヒィ…ハァ…ヒィ…ハァ…ハァ…ッ!」
mg「亮平、俺の目見て。吸って、吐いて」
ab「フー…ハァッ、フー…ハァッ、フー…ハァ…スゥ…ハァ」
mg「大丈夫?」
亮平は目を瞑って少し首を横に振った。どうしようかと周りを見渡した時だった。
________目の前の1枚の絵が目に入った。
それは、学校の教室を描いたもの。よくある少女漫画の主人公席を映すような構図だ。
そう、その席は亮平の席。
学校、教室、亮平の過呼吸、もしかしたらと思ったことが一番可能性が大きかった。
でも、ここに居座るわけにもいかず、亮平を抱えて美術館を出た。
mg「亮平、具合悪い?」
そう聞いても返事が帰ってこないので確認したら、規則的な寝息を立てて寝ていた。俺は少し安心した。
本当は亮平の家に送りたいが、亮平の家がどこか分からないので、佐久間くんに連絡をしよう。と思ったが、佐久間くんの連絡先聞くの忘れてた。
…亮平、なんもしないから。許して。
あべさく正義♡
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阿部side
起きたときは見慣れない白い天井があった。外はまだ少し明るく、窓から日が差していた。俺、寝ちゃったんだ。さっきまで何してたっけ。
ああ、めめと美術館…。めめと…、めめと…
mg「起きた?大丈夫」
ab「う、うん…」
何故か不思議な感覚がした。さっきまで普通に会ってたのに、どう接したら良いか分かんなくなってしまった。
目黒side
mg「亮平、もしかしてだけど、戻った?」
ab「な、なんで…、分かったの?」
mg「絵が…ううん、いや、なんとなく」
教室の絵があったから、なんて言ったら、亮平また過呼吸を起こすと思って、なんとなくってオブラートに包んだ。
ab「思い、出しちゃったぁ…(泣)。骨折り損だよ…(泣)」
mg「辛かったね。ごめん、一人にさせて」
ab「ううん、俺が弱いだけだから」
それから、亮平は思い出したこと全部話してくれた。途中、過呼吸になることもあったけど、話していくうちに気が楽になったのか落ち着いてきた。
mg「佐久間くんに連絡しよう。俺より、佐久間くんのほうが…」
佐久間くんのほうが、亮平のことずっと見てきたんだから安心するんじゃない?って言おうとしたのに…
亮平から抱きしめられた。
ab「こっちのほうが安心する」
亮平が俺と一緒にいたいって思ってくれて本当に嬉しかった。
亮平の気持ちに応えるように、俺も亮平の背中に腕を回す。
mg「亮平」
ab「やっと会えた…」
その一言だけで俺の涙腺はいとも簡単に壊れた。「やっと会えた」。それは、記憶が戻った亮平だから言えることだった。
mg「亮平、俺のこと、許してくれなくてもいい。でも…」
mg「これからも亮平の隣にいたい。恋人として。だから、俺と付き合ってください」
これは、俺から亮平への、2回目の告白。もしかしたら、別れた後、嫌いになってるかもしれない。嫌いになってなくても、二の舞になるのが怖くて断られるかもしれない。
でも、どこか自信があった。
ab「はい、よろこんで」
それは、1回目と同じ返事だった。
この10年間、俺はずっと亮平のことを想い、誰とも恋仲にはならなかった。それは、いつかまた、亮平に会いたいと思っていたからだと思う。
会えて良かった。本当に良かった。
mg「亮平、愛してるよ」
ab「俺も、めめのこと愛してる」
そして、あの時のように、触れるだけの口付けを交わす。でも、あの時と違う。
________このキスは前よりも甘苦い。
お読みいただき、ありがとうございます!
次回、最終回です!(最終回というかアフターストーリーというか…)
また、#めめあべ の急上昇ランキング1位になりました!!!ありがとうございます!
次回作もめめあべハッピーエンドです。今回は切なく儚いラブ・ストーリーでしたが、次回は「阿部ちゃん養殖あざとい」みたいな恋愛戦略ラブコメディです!
他にリクエストがある方はどんどんコメントしていただけたら幸いです!地雷カプはないので「誰と誰」でも、「誰と誰のこんなシチュエーション」でもいいので!コメントしてください!
コメント
4件

一気に読みました。 ハッピーエンドで良かった。 最終回楽しみです。 できれば 🖤と別れてからの記憶を無くした経緯が 教室の絵で戻った その辺りを読みたいな… 次も🖤💚一択 デレデレ甘々
みぅです🤍🥀 第13話、読み終わりました…。 美術館デートの甘い空気から、亮平の過呼吸発作への急転直下、すごく切なかった。教室の絵がフラッシュバックのきっかけになるの、リアルで胸が痛んだよ。でも、それから話し合って、亮平の方から「こっちのほうが安心する」って抱きしめるの、めちゃくちゃグッときた…。 「やっと会えた」って言葉、10年間の想いが全部詰まってる感じがして、涙腺やられた。二度目の告白、成功して本当に良かったね。甘苦いキスっていう表現、すごく好き。 最終回、楽しみにしてる🌙