テラーノベル
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(朝。音響市の街中。ユユは通学路を歩きながら、喉に手を当てて違和感を感じている。少し歩きながら、顔をしかめてみる。)
ユユ(心の声)(なんだろう……昨日から、喉がちょっとおかしい。歌おうとしても、ちょっと違和感がある気がする。)
(ユユは自然に軽く歌ってみるが、声がかすれて思った通りに響かない。)
ユユ(小さく)「う〜ん……おかしいなぁ。」
(その時、ふと前から歩いてくるクラネイスに気づく。彼は静かに歩いているが、ユユに気づくと目を合わせて一瞬立ち止まる。)
クラネイス(冷静に)「歌ってみろ。」
ユユ(驚きながら)
「え……?歌って、って?」
クラネイス(無表情で)「お前の喉の具合が、気になる。」
(ユユは少し躊躇しながらも、気になることに答えようと歌ってみる。)
ユユ(小さく歌う)「せつ、、なぁ〜、に〜変わる、、心にぃ、、………」
(声がかすれ、響かない。ユユは驚いた顔で喉を触る。)
ユユ(困惑して)「……え?なんで……?」
クラネイス(冷静に)「ノイズが関係しているかもしれないな。」
ユユ(小さな声で)「ノイズ……?」
(クラネイスはユユを見つめ、無表情で少し頷く。)
クラネイス「今はわからない。でも、注意した方がいい。」
(ユユは少し顔を曇らせるが、何かが不安に感じながらも、学校に向かって歩き始める。)
(昼休み。教室でユユ、ムノ、イムが座ってお弁当を食べている。ムノは元気にお弁当を広げながら話しかけてくる。)
ムノ(楽しそうに)「ユユちゃん、元気ないね〜。今日はなんか変だよ?」
ユユ(軽く微笑む)「うん、ちょっと喉の調子が悪くて……歌っても声がうまく出ないんだ。」
(イムが少し心配そうに顔を覗き込む。)
イム(ふわふわと)「それって、ノイズのせいじゃないの?」
ユユ(首をかしげながら)「ノイズって……?」
ムノ(軽く笑って)「イムちゃん、心配しすぎだよ〜!大丈夫だって!」
(ユユは小さく笑いながら、喉を気にしつつ弁当を食べる。そんな中、クラネイスが静かに教室に入ってくる。目立たないように自分の席に座るが、ユユの異変を見逃してはいなかった。)
(放課後、学校が終わり、ユユ、ムノ、イムが学校から出る。少し元気がないユユはムノとイムの後ろを歩いている。)
ムノ(元気に)「じゃあ、公園に行こうよ!今日は外で遊びたい気分!」
イム(ふわふわと)「うん、気分転換しよう!」
(ユユは少し躊躇いながらも、ムノに引っ張られるように歩きながら答える。)
ユユ(少し心配そうに)「でも、喉の調子が……」
ムノ(明るく)「大丈夫だって!少し歩けば元気出るよ〜!」
(クラネイスが無表情で歩きながら、後ろからついていく。)
クラネイス(冷静に)「行くのか。」
(ユユは少し顔を曇らせつつ、ムノたちと一緒に公園に向かって歩き続ける。)
(公園に到着すると、ユユたちはしばらく遊んでいる。しかし、何となく周りの雰囲気が妙に不穏で、ユユは気づく。)
ユユ(心の声)(……なんか、変だ。空気が……重い。)
(その時、突然、近くのベンチに座っていた少女が立ち上がる。普通の子どもに見えたが、その目がどこか虚ろで不安を覚える。)
ユユ(近づきながら)「大丈夫?」
(少女は振り向き、にっこりと微笑むが、その笑顔はどこか不自然だった。ユユは怖さを感じながらも手を伸ばす。)
ユユ「大丈夫?」
(その瞬間、少女の手がユユの手を掴んだ。ユユは驚いた顔をして目を見開く。)
ユユ(小さく)「え?……」
(次の瞬間、少女が一気にノイズの姿へと変わる。少女の顔が歪み、体が溶けるように変形していく。)
ノイズ(不気味に)「ふふふ……歌姫が歌えない理由……まだ知らないの〜?」
ユユ(困惑)「う…歌姫?それって………どういう……うっ…」
(ユユは恐怖で身動きが取れず、ただただノイズに捕らえられた。周りの風景が歪み、目の前が暗くなりかける。)
(その時、クラネイスとセカイが駆けつけ、ノイズに向かって一斉に攻撃を放つ。ノイズは弾けるように消え去り、その場に静寂が広がる。)
セカイ(冷たく)「……間に合ったな。」
クラネイス(無表情で)「……大丈夫か?」
(ユユは震える手で、自分の体を支えながら、何も言えない。ただただ恐怖で胸がいっぱいだった。)
ユユ(腰を抜かしながら)「……え?……」
(そのまま、ユユは地面に座り込む。周囲の空気はしばらく重く、静まり返った。)
ノイズ(遠くから、消えた後に笑い声が響く)「その仕業は、私だよ?歌えないようにしたの〜……ふふふ。」
(ユユはその言葉を聞き、全身が震える。ノイズが消えた後も、その声はどこか頭に残り、強く響いていた。)
コメント
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7月7日に7話を出す……7が多いなぁ