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ども、主です。それでは本編どうぞ!


ーNoside

それから数日後。💛は、❤を連れて例の部屋に来ていた。想像以上に気味が悪く、一体何十年放置したらそうなるんだよとでも言いたくなるほど酷い部屋の有様であった。

❤「(うわぁ、、、いっぱい絡まってる。あれはイワガラミで、こっちはテイカカズラ、あの茶色いのはツルマサキだな。)」

💛「❤、この絡まってる植物、全部で何種類近くあるんですか?」

❤「えーっと、、、はっきりした数は言えませんが、おそらくここにあるだけでも50種類はあるかと、、、」

💛「まぁ、王宮の裏庭なんてほとんど人が入るような場所ではないですから、放置されるのもわからなくない気がします。」

おそらく親父だったらどんなに興奮してこの植物たちを回収しただろう。そんなことを考えつつ、部屋の前まで足を踏み入れた。帝はきっと、ここに重要な何かが埋まっているに違いないと思っているんだろう。❤はあまりこの部屋には期待はしないほうがいいな。そう、布で手を覆って調べてみる。

💛「?なんで布で手を?」

❤「もしかしたら、触れるだけでもかぶれる植物があるかもしれません。そのことを配慮すると、これが一番手っ取り早いかと。💛様もお手を触れるのであれば、布などで手を覆ってからお触りください。」

💛「、、、今僕とふたりきりですよね?」

❤「そ、そうですが、、、。」

💛「なんで僕のことを堅苦しく呼ぶんですか?ふたりきりの時は呼び捨てでと言ったはずですが。」

❤「(あー、、、忘れてたぁ、、、。)」

そういえば、黄之光邸に来た日に言ってたような、、、。忙しい毎日ですっかりその頃の記憶は曖昧になっていた。💛はむすっとした顔で❤を見つめる。同い年とはいえ、身分が違いすぎる。💛は良いところのお坊ちゃまと言った感じだが、❤はどこからどう見ても、普通の庶民に過ぎないのである。

❤「、、、よ、呼びづらいのでこのままでもよろしいでしょうか?」

💛「、、、命令です。」

❤「る、、、💛、、、くん、、、?」

💛「はい!!そうです!!ふたりきりの時はそう呼んでください!!」

❤「御意。」

💛「『うん』でいいんですよ!」

❤「う、うん、、、。」

なんともやりづらいものだと❤は感じていた。庶民が軽々しく皇帝の息子を呼び捨てしてよいのだろうか、と。なぜ、こんなにも庶民と同じ接し方を💛は好むのだろうと考えていた。

💛「、、、どうして僕がこんなにも庶民と同じ扱いを受けたいか、知ってます?」

❤「い、いえ。」

💛「、、、僕は、母が庶民なんですよ。残りの兄2人も腹違いの兄弟なんです。」

❤「ど、どういう意味なんでしょうか、、、。」

💛「僕達は血が繋がっているようで、繋がっていない兄弟なんです。💗兄は現在の后の子、🧡兄は父上の妹様の子。残りの僕は父上のいとこの子なんです。その方は農民出身と聞きました。まぁ、僕は会ったことないんですが、、。」

💛は苦笑いを作って見せる。❤は無言で悲しそうな表情の彼を見つめているしかなかった。庶民好みなのは、きっと実母の遺伝子なのだろう。彼がもし、帝ではなくその母の元に引き取られていたらどうだろう。村の子供達と楽しく飛蝗(バッタ)でも追いかけていることだろう。

❤「、、、💛s、、、💛くんはどう思うの?」

💛「、、、?」

❤「自分たちが腹違いの兄弟だったとしても、その環境で生きていたいと思うのならば、俺はそれで良いと思います。こんな狭い王宮を抜け出して、楽しく過ごしたい。それが、本当の💛くんの思いなのではないのでしょうか。」

💛「僕にはわからないです。、、、ただ、その気持も変わり始めているような気がします。」

💛はそっと、❤の頬に手を滑らせる。

💛「、、、貴方、いや、❤とこの人生を過ごすことができるのなら、僕はここで暮らすのも悪くない気がします。ここにいたから、❤に出会えた。そんな、心の変化が。」

❤「(あわわわ、、、💛様!近い、近いってば!!)」

💛「、、、貴方が許してくださるのならば、、、僕は❤を妻にします。」

❤「ふぇ、、、えええええ!!」

その甘い会話は、誰にも聞こえることはなかったのが幸いだっただろう。そのあと、二人してうるさいと怒られたのは、また別のお話。


はい!いかがでしたでしょうか?いいねやコメント、フォローよろしくお願いします!それじゃ、おつてぬ〜

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