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二郎.side
スタートの合図で始まったラップバトル
この日を迎えるため練習した1年間
俺は…
俺は勝たないといけない
入間に恨みを持ったわけじゃない
碧棺にも、毒島にも
きっと俺に恨みを持って戦ってるわけじゃない
兄ちゃんのため
弟のため
俺は勝ち進まないといけない
きっと
きっとこの日を後にするのは最後であるから
5万もの人に囲まれた会場
ここで負けたら俺は…
三郎「おい低脳、もう始まるんだからマイクを起動しろ!」
二郎「ああっ、すまん」
ピッ
俺の目の前には
MAD TRIGGER CREWの入間銃兎と
その後ろには大きなスピーカーがあった。
俺も
俺の後ろにはスピーカーがある
全員同じ性能のマイクとスピーカー。
俺が死んでもこのマイクとスピーカーであったことは変わらない
血縁関係も変わることは無い
銃兎「そこの高校生くん、下を向いて戦えるのですか?笑」
二郎「あぁっ?!戦えるに決まってんだろーが!」
きゃぁぁ──────!!!
二郎「負け…た。」
俺が負けた。
きっと、最初から決まってた
飛び交う歓声
中にはBusterBros!!!が負け泣いている客もいる
その中には俺が居た
泣いたのは俺だった。
三郎「おいっ、二郎、泣くなよ」
二郎「…お前だって泣いてるじゃん…」
三郎「それはっ…」
一郎「お前ら、この1年間頑張ってくれてありがとうな」
二郎「兄ちゃん、なんでそんな今日が最後みたいなことを言ってるんだよ…」
一郎「ふっ。もうディビジョンラップバトルに出れることはないと思う。
だけど、お前らはお前らで頑張れよ」
初戦敗退したバトル
俺にはもう、未来は無いのかもしれない
遅れてすみません。
次回連投 2025.7月12日18時以降。