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夜のリビングは、エアコンがついているのに少しだけ重たい空気が残っていた。
テレビは流れているけど、音だけが部屋に漂っていて、画面をちゃんと見ている人はいない。
勇斗は床に座ってスマホを触っているし、柔太朗はソファに寄りかかって目を閉じている。
太智と舜太はキッチンで冷蔵庫を開けては閉めてを繰り返していた。
勇「てか、そろそろ風呂入らね?」
太「えー?まだ暑い」
舜「暑いから入るんやろ!笑」
柔「順番どうする?」
仁『俺最後でいいよ』
太「長風呂やもんね」
舜「まぁどうせ仁ちゃんに乾かしてもらうしな」
仁『髪くらい自分で乾かせ』
口ではそう言いながら、仁人は何も言わずにソファーの横へドライヤーを置いた。
みんなで泊まる時は大体いつもこうなる。
舜「最初はグー!じゃんけん____」
じゃんけんの結果、最初に風呂に行くのは舜太だった。
舜「一番風呂や!」
太「長風呂禁止な」
舜「努力はする」
柔「努力目標なんだ笑」
舜太がタオルを持って風呂場へ向かう。
ドアが閉まって、少ししてからシャワーの音が聞こえ始めた。
柔「仁ちゃん、今日もよろしくね」
仁『まだ何も言ってないけど』
勇「そう言ってぇ〜どうせやってくれるんでしょお?♡うちの仁人ちゃんは♡」
仁『ハートを飛ばすな。てか、やるんじゃなくて、やらされるんですぅ』
そう言いながら、仁人はドライヤーのコードを伸ばす。
本人は否定しながらも、準備をし始めた。
しばらくして、風呂場のドアが開く音がして、湿った空気が流れ込んできた。
舜「暑っ…」
髪をタオルで雑に拭きながら舜太が出てくる。
舜「仁ちゃ〜ん!!」
仁『聞こえてる』
舜「お願い?♡」
仁『はぁ…座って』
言い方は素っ気ないけど、拒否はしない。
舜太は床に座って、素直に背中を向ける。
舜「タオル取ってくれへん?」
仁『自分で拭いてきたでしょ』
舜「適当やってん」
仁『ほんと雑』
そう言いながら仁人はタオルを受け取って、軽く水気を取る。
指先の動きは慣れていた。
ドライヤーの音が部屋に広がる。
舜「なあ、今日のリハさ」
仁『うん』
舜「最後の立ち位置、ちょっとズレてなかった?」
仁『舜太が前出すぎなんだよ』
舜「即答やん!笑」
仁『いや、なんか…ズレてんなぁーって思って笑』
舜「もう言ってよぉ!笑」
舜太は少し笑って、目を閉じる。
温風を当てられながら、動かずにじっとしていた。
舜「仁ちゃんの手、落ち着くわ」
仁『そういうのいいから』
舜「照れてる?」
仁『うるさい。』
舜太の耳に風が当たらないように、仁人は無意識に角度を変える。
その仕草に、舜太は何も言わなかった。
舜「でも、結局毎回こうやって乾かしてくれるよなぁ」
仁『じゃないとあなた達髪の毛乾かさないで寝るでしょ。』
舜「まあ確かに笑仁ちゃんありがと♡」
仁『乾いた』
舜「冷たっ!笑」
ドライヤーを止めて、仁人は一歩下がる。
いつも使っているヘアオイルをつけ、1人目が終わった。
仁『はい、終わり』
舜「ありがとー!仁ちゃんの匂いや!」
舜太が立ち上がって、軽く髪を振る。
舜「次、誰なん?」
仁『多分次は…』